ピアニストのソヌ・イェグォンとイム・ドンヒョクが、「ウィズ・コロナ」時代によって拍車がかかっているオンラインクラシック体験の案内役として乗り出した。ソヌ・イェグォンは、ソウルロッテコンサートホールで仮想現実(VR)ツアーを率いるガイド役を引き受けた。イム・ドンヒョクは、チョン・チヨン指揮のコリアンシンフォニーオーケストラと一緒に、演奏を様々な視点と音響で鑑賞する「マルチビュー・マルチオーディオ」の映像に参加した。
ソヌ・イェグォンが参加したVRコンテンツ「ロッテコンサートホールが伝える芸術」は、VRで入場するコンサートホールツアーだ。1部では、ソヌ・イェグォンとロッテコンサートホールのキム・シジン・マネージャーの案内で、このホールの建築様式と特徴について説明を聞き、客席の正面に設置されたパイプオルガンについて、オルガニストのパク・ジュンホと一緒に探求する。ピアノの保管室に移動して、恒温・恒湿装置などの楽器のメンテナンス方法について説明を聞き、ピアニストがピアノを選ぶ方法を考察する。
第2部では、ピアノが舞台上にセットされ、ソヌ・イェグォンがモーツァルトのピアノソナタ第10番とアルカディ・ボロドス編曲の「トルコ行進曲」を演奏する。このサービスは、LGユープラスのU+VRアプリケーション(アプリ)でユーザーに無料でサービスされ、30日と31日のロッテコンサートの忘年音楽会の公演に合わせて、ロビーフォトウォールでも体験できる。
「オン:クラシックコリアンシンフォニーオーケストラXイム・ドンヒョク」コンテンツは、オーケストラとピアニストが参加した演奏をカメラ11台とマイク40台で撮影して、様々な視点と音響で鑑賞できる。マルチビューは、ディレクターズカット、指揮者、ピアニスト、弦楽・管楽パート、客席、専門家解説の7つの視点で構成されている。指揮者の指先からピアニストの表情、ティンパニ表面の震えまで、ライブ公演でもあまり目にできない繊細なシーンを描き出した。希望する画面を集めて見ることができる分割画面や、画面を4倍まで拡大して見ることもできる。
マルチオーディオも、以前にはなかった体験を提供する。指揮者が聞く音、客席から聞く音、弦楽器や管楽器の奏者が聞く音など、それぞれの視点で差別化された音を経験できる。チェ・ジン・トーンマイスター(録音監督)が、オーディオ作業を総括した。演奏曲は、イム・ドンヒョクが共演するベートーベンのピアノ協奏曲第3番のほか、ベートーベン交響曲第1番とモーツァルトの「フィガロの結婚」の序曲。ベートーベンがウィーンのブルク劇場で開こうとしたが、協奏曲の完成が遅れたために実現されなかった220年前のコンサートを再現した。
音楽コラムニストのイ・サンミン、イ・ジヨン、ファン・ドクホが、スポーツ試合を解説するかのように公演の要点を説明する。インターネット動画サービス(OTT)「ウェーブ」のユーザーは、モバイルアプリ5GX館で鑑賞できる。ウェーブやBtvでVODの購入も可能だ。
ユ・ユンジョン記者 gustav@donga.com