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途上国の山林荒廃防止により気候変動が減速

途上国の山林荒廃防止により気候変動が減速

Posted December. 22, 2020 08:16,   

Updated December. 22, 2020 08:16

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山林庁の主導で発足した「アジア山林協力機構(AFoCO)」が16日、国連総会のオブザーバーとしての地位を獲得した。韓国が主導した国際機関のうち、国連オブザーバーの地位を得たのは、グローバルグリーン成長研究所以降2度目だ。山林分野の国際機関としては唯一だ。

AFoCOは、気候変動や山林復元などの国際的な山林懸案に対応し、アジア諸国間の山林分野での協力強化に向け、2009年、済州(チェジュ)で開かれた「韓-ASEAN特別首脳会議」で韓国政府が提案した。その後、メンバー国の加盟や設立準備を経て2018年に設立され、事務局はソウル汝矣島(ヨイド)の山林ビジョンセンターに置かれている。韓国をはじめベトナム、東ティモール、ブータン、ミャンマー、カンボジア、ブルネイ、フィリピン、ラオス、タイ、インドネシア、カザフスタン、モンゴルの13カ国が加盟国として参加しており、シンガポール、マレーシアはオブザーバーとして参加している。

国連のオブザーバー国際機関は計103機関。AFoCOは今後、国連山林フォーラム(UNFF)や山林協議体(CPF)などの参加を通じて、アジア地域の山林懸案をグローバル山林政策議論のレベルに引き上げるものと期待される。

●生存の危機の中の人類、森が正解

国連環境計画(UNEP)の高位層は最近、「エボラからエイズ、SARS、新型インフルエンザ、MERS、新型コロナウイルス感染症まで、50年間人間を脅かした代表的新生感染症は、山林毀損などの環境破壊と無分別な開発による動物による伝染だ」と指摘した。また、山林面積が1平方キロメートル破壊されれば、媒介拡散現象としてマラリアの発病件数が平均27件増加するという研究結果もある。

また、世界の炭素排出量の約12%は山林破壊が原因で、そのうち25%は山火事が原因だという。「銃・病原菌・鉄」「第3のチンパンジー」「セックスはなぜ楽しいか」などの著者であるジャレド・ダイアモンド教授(69)は、「新型コロナが世界的に拡散しているが、人類をゆっくり殺している三つの問題、すなわち気候変動、資源枯渇、社会不平等に比べれば軽症だ」と診断した。それだけ気候変動に対する各国の懸念を示している。

一方、山林による炭素吸収源の拡充は、気候変動において最もコストパフォーマンスが高く、かつ迅速に対応できる手段だ。AFoCOが国連オブザーバーの地位を獲得したのも、このような世界的脅威の中で山林がどれだけ大切かを示す証拠だという解釈だ。

AFoCOは、これを解決する代案機構として定着しつつある。AFoCOは今後新型コロナ、気候危機など人類が直面した危機の中で山林の役割を強調し、韓国とアジア諸国の協力と危機対応にさらに積極的に乗り出すものとみられる。

●アジア主導の森林分野における国際協力

AFoCOはまた、国連総会オブザーバーの地位獲得を機に、国連の3大環境条約(気候変動、生物多様性、砂漠化防止)の履行と世界山林フォーラム(UNFF)、国連持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラム(UNHLPF)など、他の国際協力体制との協力基盤を構築することになった。

特に来年から始まる「国連生態系復元10年計画」に合わせて、アジア地域の山林を通じた気候・環境危機への対応の役割を最大化するための国際共同の努力に参加する計画だ。今後、加盟国の範囲を拡大して財源を多角化し、気候変動関連の国際協力の過程で影響力を拡大していく方針だ。

機構設立時から持続的に推進してきたアジア発展途上国の山林協力事業を通じて努力を傾けた山林炭素吸収源の拡充、気候変化による山林災害の軽減、山村地域の住民の所得増進を通じた貧困改善努力もさらに拡大するものとみられる

朴鍾虎(パク・ジョンホ)山林庁長は、「感染症発生による経済的損失に比べれば、山林毀損の低減のための投資はコストパフォーマンスの高い効率的で賢明な選択だ」とし、「今後アジア山林協力機構を中心に、山林分野の投資と協力を通じてより持続可能で包容的で安全なポストコロナ時代を切り開くことができるだろう」と語った。


李基鎭 doyoce@donga.com