Go to contents

「ビラ問題を解決したのだから、北は報いるべきだ」…得意絶頂の金正恩氏が嘲笑う

「ビラ問題を解決したのだから、北は報いるべきだ」…得意絶頂の金正恩氏が嘲笑う

Posted December. 26, 2020 08:43,   

Updated December. 26, 2020 08:43

한국어

民主平和統一諮問会議の丁世鉉(チョン・セヒョン)首席副議長が23日、李仁栄(イ・インヨン)統一部長官との対談で、「(対北朝鮮ビラ禁止法の処理で)ビラ問題を解決してくれたら、少なくとも北朝鮮が韓国との対話に出ることができる座布団は敷かれる」とし、「新年からは北朝鮮が報いなければならない」と話した。李氏は新年の南北関係の展望について、「北朝鮮がもう少し前向きで積極的なアプローチに出る可能性もあるのではないか」と期待を示した。

 

丁氏の発言は、政府与党が強行した対北朝鮮ビラ禁止法が北朝鮮の脅威と注文による「金与正(キム・ヨジョン)下命法」であることを確認させる。憲法に明示された大統領直属の統一政策諮問機関トップの発言にしては幼稚なことこの上ないが、この政府の人々の対北認識を代弁している。丁氏は以前から「警察と軍兵力でも動員して、ビラ散布を阻止しなければならない」と主張してきた。

しかし、韓国側が誠意を見せたからといって、北朝鮮が相応の措置を取ると期待することは幼稚な錯覚だ。丁氏はさらに、北朝鮮が対話に出られるよう来年2~3月に行われる韓米合同軍事演習を中止または縮小しなければならないと主張し、李氏も「合同軍事演習が葛藤を生まないよう賢く対処しなければならない」と応じた。こうなると、金正恩(キム・ジョンウン)政権は韓国を脅迫して住民を動揺させるビラ散布を阻止しただけでなく、軍事的心配まで解消できるのだから、得意の絶頂だろう。

このように韓国側が虚像を描いて自ら手なずけられていることも分からない間に国際社会の批判は強まっている。米議会からは、韓国の政権与党を「自由を制限する(illiberal)政党」と批判する発言まで出た。にもかかわらず政府はなんとしても南北関係を進展させ、米朝対話を導く飛び石の役割ができると期待している。北朝鮮に嘲笑われ、国際社会の信頼まで失う状況で、果たしてバイデン次期政権が韓国にそのような役割を任すだろうか。