「マイナーリーグ拒否権」。韓国人選手がメジャーリーグのチームと契約するたびに話題となっている用語だ。選手が文書で同意しない限り、球団が勝手にマイナー降格を指示できない権利の有無によって、良い契約と良く無い契約の評価が分かれるのを度々みかける。
このため、柳賢振(リュ・ヒョンジン=トロント・ブルージェイズ)は、ロサンゼルス・ドジャースからマイナー拒否権を保証してもらった後、「(当時先発2番手だった)ザック・グレインキーも持っていなかった権利を保証してもらった」と自慢した。反面、朴炳鎬(パク・ビョンホ=キウム)は、同権利無しにミネソタ・ツインズと契約した後、「自分だけでなく、ミネソタ選手皆がマイナー拒否権がないと言われた」と釈明したこともある。1日、サンディエゴ・パドレスがキム・ハソンと契約したことを正式発表した後も、2023年からマイナー拒否権を保証されたことに注目する報道が相次いだ。
しかしマイナー拒否権は、それほど特別な権利ではない。メジャーリーグでは労使間の団体協約によって、メジャーリーグで5年間活躍した選手は、誰でもマイナー拒否権を得る。活躍期間が6年が過ぎたら自由契約選手(FA)資格を得るが、グレインキーは当時ドジャースとFA契約を結んだため、契約書に同権利を明示する必要がなかった。同じように朴炳鎬が契約する時、ミネソタ所属で5年目以上だった16選手はいずれもマイナー拒否権を持っていた。
黃奎引 kini@donga.com