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ワクチン接種強国イスラエル、パレスチナ住民は接種から排除

ワクチン接種強国イスラエル、パレスチナ住民は接種から排除

Posted January. 05, 2021 08:30,   

Updated January. 05, 2021 08:30

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世界で最も早く自国民に新型コロナウイルスのワクチンを接種しているイスラエルが、占領地パレスチナの住民にはワクチンを接種せず、批判を受けている。

3日、英紙ガーディアンなどによると、昨年12月20日から米製薬大手ファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックが共同開発したワクチンの接種を始めたイスラエルは、今月2日までに約109万回の接種を終えた。人口100人当たり12.6回で世界最高水準だ。イスラエルの占領地であるヨルダン川西岸地区の入植地に住む一部ユダヤ人もすでにワクチンを接種した。

しかし、西岸地区内のパレスチナ住民は接種から排除された。イスラエルの高官らは、「パレスチナ自治を合意した1993年オスロ合意により、イスラエルはパレスチナ人に対するワクチン供給の責任がない」とし、「イスラエル人の接種が終わった後、ワクチンが残ればパレスチナに提供することはできる」と明らかにし、大きな批判を受けている。

 

14の国際人権団体は最近、共同声明を出し、「占領者の感染症対策の義務を規定しているジュネーヴ条約により、イスラエルはパレスチナ人のためのワクチン購入と配布を支援しなければならない」と指摘した。制限的自治権だけ持つパレスチナ自治政府が確保したワクチンは、供給時期が確実でない、ワクチン分配の国際的な枠組み「COVAX(コバックス)ファシリティー」のワクチンだけだ。

 

国際統計サイト「ワールドメータ」によると、3日のパレスチナの累計感染者は14万人、死者は1470人。実際の被害はこれよりもさらに深刻とみられる。西岸地区のある住民は、「仕事も食べるものもないのに、ワクチンの接種は夢見ることもできない」と吐露した。


趙鍾燁 jjj@donga.com