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イラン高官 「イランの資金凍結を解除すれば韓国タンカーの解放に影響」

イラン高官 「イランの資金凍結を解除すれば韓国タンカーの解放に影響」

Posted February. 01, 2021 08:28,   

Updated February. 01, 2021 08:28

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イラン国会国家安全保障・外交政策委員会のゾッヌーリー委員長が先月27日、与党「共に民主党」の宋永吉(ソン・ヨンギル)国会外交統一委員長とのリモート会談で、「韓国がイランの資金凍結を迅速に解除すれば、(韓国のタンカーと乗組員の)抑留解除に対する司法府の判断に影響を与えるだろう」と述べた。イランの高官が公開的に韓国タンカーの抑留と韓国で凍結されたイランの原油輸出代金を関連させたのは初めて。イランはこれまで、タンカーの抑留は「海洋汚染のため」とし、外交問題ではなく司法問題と強調してきた。

 

31日、イラン国営IRNA通信によると、ゾッヌーリー氏は宋氏との会談で、「まだ韓国は何の動きも見せていない」とし、このように話した。ゾッヌーリー氏は、「韓国のタンカーが抑留されたのは純粋に海洋汚染のため」というイラン当局の公式の立場を繰り返しながらも、「両国間の信頼形成に向けて実質的な措置がなされなければならない」と求めた。

イラン革命防衛隊は先月4日、アラブ首長国連邦に向かっていた韓国籍タンカー「韓国ケミ号」を抑留し、原油流出による海洋汚染を理由に掲げた。しかし、イランは証拠を提示せず、韓国国内に凍結された資金の解決を多角的に求め、資金凍結がタンカー抑留の実質的な原因とみられた。

宋氏は31日、東亜(トンア)日報との電話取材に対して、「ゾッヌーリー氏が直接言及したわけではないが、暗に(2つの事案の関連性を)示唆した」とし、「タンカーの抑留と資金凍結の件は別というのがイランと韓国の公式の立場」と明らかにした。そして、「国内に凍結されたイランの資金をスイス人道貿易協定(SHTA)を通じて活用することが現実的な解決策」とし、「イランにもこのような意見を伝えた」と話した。宋氏は先月28日、シャベスタリ駐韓イラン大使と会って、ゾッヌーリー氏とのリモート会談後の措置について話し合った。

SHTAは、韓国内の銀行に凍結されたイランの資金をスイスに送った後、スイスで薬品や食糧など人道的物品を購入してイランに輸出し、その代金をスイス銀行が保証する方法だ。韓国とイランの直接の取引はないが、SHTA方式が成功するかどうかは対イラン制裁を主導している米国にかかっていている。

 

イランは昨年2月、凍結された資金のうち10億ドルをSHTA方式で移転することを求めた。これに対して政府は昨年5月、米国務省に提案書を送って制裁免除許可を要請したが、米国務省はまだ答えを出していない。


姜聲煇 yolo@donga.com