米連邦議会議事堂への乱入は、多くの米国人にトラウマ(心的外傷)を残した衝撃的な事件だった。民主主義の象徴である議事堂が簡単に暴徒の襲撃を受けると誰が想像しただろうか。最近、米議会で警察のお粗末な対応を指摘し、解決策を模索する非公開の公聴会が開かれた。
▲「We need additional boots on the ground.」
公聴会に出席した連邦議会警察のヨガナンダ・ピットマン長官代行は、適切な対策を取ることができなかったことを謝罪した。しかし、事件発生後、速かに支援兵力を要請したことを強調した。責任を取って退いたスティーブン・サンド議会警察長官が、連邦警察と州防衛軍に「追加派兵が必要だ」と連絡したということだ。「Boots on the ground(地上のブーツ)」は非常に使い道が多い。職域で「地上軍(陸軍)」を意味したり、さらに広く「(戦場に足を踏み入れる)派兵兵力」のことを言ったりもする。政治やビジネスの世界では、家庭を訪問するなど雑用を厭わない「現場の人員」を意味する。
▲「It was only by pure dumb luck more weren't killed.」
今回の事件で、デモ参加者4人、警官2人が死亡した。少なからぬ人命被害を招いた警察のお粗末な対応について報告を受けた議員は呆れたことだろう。ある議員は話す。「より多くの人命被害がなかったことを幸運と言わなければならないのか。」 「Dumb luck」は「luck」よりも意図しなかった幸運をいう。代わりに「blind luck(偶然の幸運)」を使ったりもする。米映画の題名でもある「serendipity(セレンディピティ)」も似た意味だ。
▲「We need to get to the bottom of this.」
公聴会で民主党と共和党の議員の反応に温度差があった。警察のお粗末な対応を批判することは同じだが、親トランプ指向が強い共和党は、今回の事件の原因と言えるトランプ支持者を非難することはできない立場だろう。一方、民主党議員は、暴力デモ隊を最後まで追跡して探し出さなければならないと主張する。「Get to the bottom of(原因を突き止める)」とは、韓国の政界からも聞こえる言葉だ。「徹底した真相究明が必要」ということだ。
鄭美京 mickey@donga.com