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OTT市場が大きくなった、大作映画をオンラインで同時公開

OTT市場が大きくなった、大作映画をオンラインで同時公開

Posted March. 09, 2021 08:25,   

Updated March. 09, 2021 08:25

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今年に入り、オンライン上の動画サービス(OTT)業者らのしのぎを削る戦いが本格化している。制作費165億ウォンが投入されたコン・ユ、パク・ボゴム主演の大作「ソボク」が、韓国映画の中では初めて、4月15日に劇場とOTT・ティービングで同時公開されるのが代表的例だ。新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)の影響を受け、劇場公開のみ行えば、損益分岐点(326万人)を超えるのは難しいという判断もあったが、CJ・ENMが自社のOTTである「ティービング」を育成するための選択だという見方が説得力を得ている。ネットフリックスが優位に立っている中、ディズニープラスの年内上陸を控え、ティービングやアップルなどがオリジナルコンテンツの需給に生き残りをかけている。

ネットフリックスは、奉俊昊(ポン・ジュンホ)監督の「オクジャ」を独占で提供し、停滞状態だった購読者が大きく増えた前例がある。ティービングも同様に、今後3年間、4000億ウォンを投資してオリジナルコンテンツを増やし、購読者の確保に乗り出す方針だ。CJ・ENM映画事業本部のチョン・ソンゴン広報チーム長は、「劇場の観客減少、OTT中心の視聴パターンの変化を考慮して、映画公開方式の多様化の必要性を十分認識している。今後の状況に合わせて、次の作品の公開方式を決める予定だ」と語った。

新作をOTTと劇場で同時に公開するのは、ハリウッドのコンテンツ企業が昨年から選んだ「ツートラック」戦略だ。ワーナー・ブラザースは昨年、「ワンダーウーマン1984」を自社のOTTであるHBOマックスと映画館で同時公開したのに続き、今年は自社の新作17本すべてを映画館とHBOマックスで同時公開すると発表した。ディズニーも、新作アニメ「ラーヤと龍の王国」をディズニープラスと劇場で同時公開した。

海外のOTT会社は、韓国サービスの発売に先立って、韓国語コンテンツの制作に乗り出している。アップルOTT「アップルTVプラス」は、韓国人俳優や監督らと次々と契約を交わしている。アップルTVプラスの初の韓国語オリジナルコンテンツは、キム・ジウン監督が演出する6部作ドラマ「ドクターブレイン」だ。「今年末に公開する予定だ。アップルTVプラスが、韓米日共同で制作している8部作ドラマ「パチンコ」には、「ミナリ」で海外ファンダムを構築している尹汝貞(ユン・ヨジョン)をはじめ、イ・ミンホなどの韓国人俳優が多数出演する。

国内OTTシェア1位のネットフリックスは、大規模な投資で「首位固め」に乗り出した。ニルソンコリアクリックによると、昨年、OTTの月平均の国内純利用者数は、ネットフリックスが637万5000人で、韓国生まれのOTT上位2社のウェーブ(344万2000人)とティービング(241万人)を合計したものより多い。ネットフリックスは今年だけで、韓国オリジナルコンテンツ制作に5500億ウォンを投資する。とある映画制作会社の代表は、「ネットフリックスは韓国で1位の地位を固めた上、他のコンテンツ企業とは比べ物にならないほど膨大な投資をしている。個人が購読するOTT数を平均2、3個とすると、ネットフリックスを除く1、2個のポストをめぐりOTT企業が競争することになるだろう」と語った。


金哉希 jetti@donga.com