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LGスマホ事業本部の売却に支障、撤退の方向に

LGスマホ事業本部の売却に支障、撤退の方向に

Posted March. 22, 2021 08:25,   

Updated March. 22, 2021 08:25

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LG電子は、スマートフォン事業を整理する方法について、「売却」ではなく「撤退」へと方針を固めた模様だ。

21日、電子業界によると、LG電子は今年上半期(1〜6月)の発売を予告した戦略スマートフォン「レインボー」を含め、スマートフォン全体のラインナップの発売計画を全面見合わせた。注目を集めた「LGローラーブル」も、やはり発売可能性が薄いという。LG電子は早ければ来月初め、このようなMC事業本部の事業計画についての決定を内部構成員と共有する計画だ。

LG事情に詳しい財界関係者は、「LG電子はスマートフォン事業の買収者、条件などにこだわらない状況だ」とし、「内部的にスマートフォン事業本部を継続するのは難しいという確実な結論が下され、現在円満な事業整理方法と内部人材の再配置などについて議論が行われている」と語った。

LG電子は当初、有力な買収先として取りざたされていたベトナムのウィーングループやフォルクスワーゲンなどと接触して、MC事業本部の全体や一部の売却を打診したが、円満に交渉が進んでいないという。中核人材を除くベトナムのスマートフォン生産工場や特許権ぐらいを売りに出したが、大きな注目を集めることはできなかったという。

これを受け、LG電子が今月公開する予定だった戦略スマートフォン「レインボー」の発売は、全面的に見合わされている。レインボーは、LG電子のフラッグシップラインである「Vシリーズ」をつぐ「ユニバーサルライン」のスマートフォンで、昨年発売した「LGベルベット」の後続製品だ。当初、今年第1四半期(1〜3月)にモバイル通信会社などと協議を経て、レインボーを披露する計画だった。

最も大きな注目を集めたLGローラーブルも、市場に出る可能性は薄いというのが、LG内外の大方の見方だ。LG電子は、「研究開発(R&D)レベルで、LGローラーブルの開発は行われている」と説明しているが、実際商品化段階を踏む可能性は低い状態だ。

電子業界の関係者は、「LG電子のスマートフォン事業は、ファン層が残っている韓国、北米市場を考慮してもグローバル市場シェアが1%前後であるため、高い価格で購入する買い手を探すのが難しい状況だ」と語った。

LG電子は現在、MC事業本部の人員を生活家電(H&A)や自動車部品(VS)事業本部だけでなく、LGエネルギーソリューションなどの雇用需要の大きい系列会社に再配置して雇用を維持する計画だ。これに先立って、1月に權峰奭(クォン・ボンソク)LG電子社長は役職員に送った電子メールで、「あらゆる可能性を開き、事業運営方向について綿密に検討している」と明らかにした後、売却、清算など、可能なすべての案を検討してきた。

財界では、「痛い指」だったスマートフォン事業を分離したLG電子が、どんな方式の体質改善を実現するかに注目が集まっている。財界内外では、就任から約3年が過ぎた具光模(ク・グァンモ)(株)LG代表が、自分の経営理念を表した決定が、MC事業本部からの撤退だったという分析も出ている。実際、LG電子は、MC事業本部が5年以上連続の営業赤字、累積赤字が5兆ウォンに達するなど振るわなかったが、スマートフォン事業の重要性から「撤退決定」までには至らなかった。

財界関係者は、「LG電子がグローバル企業に成長するのに大きな役割を果たしたスマートフォン(旧携帯電話)事業を分離後、LG電子がどのような事業で穴を埋め、グローバル市場で再跳躍できるかが最大の関心事だ」と述べた。


ホン・ソクホ記者 ソ・ドンイル記者 will@donga.com · dong@donga.com