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それでもワクチンは接種すべきだ

Posted March. 23, 2021 08:11,   

Updated March. 23, 2021 08:11

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今日から療養施設にいる65歳以上の高齢者たちが、新型コロナワクチンを接種する。疾病管理庁予防接種専門委員会が昨日、アストラゼネカワクチン(AZ)と血栓生成との間に関係がないことを確認し、「順番が来れば延期せず、接種することを積極的に推奨する」と発表したことによるものだ。65歳以上の一般人の場合、4月から接種が始まる。文在寅(ムン・ジェイン)大統領夫妻は6月、英国で開かれるG7首脳会議に出席するために、今日、AZワクチンを接種する。

しかし、ワクチンへの不安は消えていない。65歳以上の高齢者の予防接種同意率は77%にすぎない。ワクチン接種に同意後、キャンセルする事例も出ている。政府が上半期に確保したワクチンのほとんどはAZだが、特にAZワクチンに対して、高齢者の有効性問題や血栓発生の可能性が提起されているためだ。

政府の疎通失敗の責任も大きい。政府は、ワクチン接種後に死亡した60代女性の血栓発生の事実を確認してから5日が経って公開した。公式解剖の結果が出れば、慎重に発表する計画だったというが、「何か隠している」という不信を買うに十分だった。AZワクチンを接種した若者を中心に激しい副作用を訴えているにもかかわらず、迅速に対応できなかった点も不安を募らせている。

コロナ終息のためにはワクチン以外には代案がない状況で、ワクチンに対する不安が収まらないのは危険なシグナルだ。ワクチンに対する信頼は、一度ひびが入ると回復しにくい。科学的根拠を基に、大衆の目線に合ったガラス張りで迅速なコミュニケーションで、ワクチンリーダーシップへの信頼を確保しなければならない。60代女性に続き、接種後に血栓症が現れた20代男性の場合、精密調査の必要性が提起されている。追加調査の後、結果と対策をありのまま公開しなければならない。

昨日午前0時現在、ワクチンを接種した人は67万人あまりで、集団免疫に必要な人口(3627万人)の2%にも達していない。第2四半期(4〜6月)の接種計画も、ワクチン物量不足で支障を来たす懸念が大きい。新型コロナの1日感染患者数が6日連続400人台であるうえ、移動量の増加により、変異ウイルスの拡散で第4次流行の可能性まで提起されている。ワクチン接種に拍車をかけてこそ、拡散の勢いも抑えることができる。契約したワクチンが適時に入ってくるよう随時点検し、追加物量の確保にも積極的に乗り出さなければならない。