政府が、バイデン米大統領が強調した米主導の半導体などの安定供給網(サプライチェーン)の構築に協力する考えをバイデン政権に伝えたという。このため、韓米が21日(現地時間)に開催を確定した文在寅(ムン・ジェイン)大統領とバイデン氏の初の首脳会談で、韓米間の半導体協力が主要議題として議論されると見通しだ。バイデン氏は1月の就任後、外国首脳では菅義偉首相に続き2番目に文大統領とホワイトハウスで会う。
政府当局者は30日、「半導体や電気自動車(EV)などに使う高容量電池などの技術・生産の独自供給網を構築するという米国の構想に協力する意向をバイデン政権側に伝えた」と明らかにした。政府は、米国と中国の技術覇権争いの中、米主導のサプライチェーンに参加できなければ、国内の半導体産業が打撃を受けると見ている。バイデン氏は2月、半導体やEVなどに使う高容量電池、レアア―ス、医薬品の4分野の供給網の安定化に向け、対策の検討を命じる大統領令に署名し、その結果が6月に出される。その直前に開かれる韓米首脳会談で、文大統領がバイデン氏に韓米間の半導体協力を強調することになる。
韓米首脳はまた、対北朝鮮政策が見直され、近く発表される米国の新たな対北朝鮮政策を両国が共に推進することで合意するとみられている。ワシントンの外交筋によると、バイデン政権は早ければ30日(現地時間)に発表する可能性が高い。
ただし、韓国政府が米国に要請して米国が否定的な考えを明らかにした韓米ワクチンスワップなど韓国に対する米国の短期的なワクチン支援は首脳会談の議題に上らない見通しだ。
鄭萬昊(チョン・マンホ)大統領国民疎通首席秘書官は同日、韓米首脳会談確定の記者会見で、「韓半島の完全な非核化および恒久的平和定着の進展に向けた韓米間の緊密な協力をはじめ、経済・通商での実質的な協力や気候変動、新型コロナウイルスなどグローバルな課題に対する協力も深く議論する」と述べた。サキ大統領報道官は同日、声明で、「文大統領の訪問は米国と韓国の堅固な同盟および深い連帯を示す」とし、「バイデン大統領は同盟の強化と緊密な協力拡大を期待している」と明らかにした。
ファン・ヒョンジュン記者 パク・ヒョモク記者 constant25@donga.com · tree624@donga.com