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非適格長官候補たち、「協治」を語りながら任命を強行するな

非適格長官候補たち、「協治」を語りながら任命を強行するな

Posted May. 05, 2021 08:23,   

Updated May. 05, 2021 08:23

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領の1年ほど残った任期を共にする長官候補5人に対する国会人事聴聞会が4日、開かれた。林恵淑(イム・ヘスク)科学技術情報通信部長官候補と朴俊泳(パク・ジュンヨン)海洋水産部長官候補の公職者としての意識が俎上に上がった。長官候補らの検証議題として偏狭なことこの上ない。

長官に指名されたため、国家科学技術研究会理事長を3ヵ月で辞めたことに対して、不適切という批判を受けている林氏は、教授時代、ハワイやバルセロナなど海外の観光都市で開かれた学会に出席する際、配偶者や2人の娘も同行させた。林氏は「軽率だった」と述べたが、国家の支援金を受けた海外出張に何度も家族を連れていったことを見ても、公私の区分ができていないと言うしかない。自身と配偶者の論文実績を積むために教え子を活用したという疑惑に対しては強く否定したが、教授と教え子の従属的関係を考えると、学生の目線で徹底した検証が必要だ。

英国での大使館勤務を終えて帰国した際、「外交官荷物」に数千万ウォン台の欧州産の陶磁器を大量に搬入した朴氏は30年の公職生活をした人かと首をかしげたくなる。朴氏は「関税庁の指示に従って措置を取る」と言ったが、これは外交官特権を利用した関税法違反と見ることができる事案だ。「妻の趣味」というには数があまりにも多い。しかも国内で販売までし、高級シャンデリアの写真まで登場した。密輸を取り締まる海洋警察庁と密接な省庁である海洋水産部のトップがこれでは、命令が正しくなされるのか疑問だ。野党正義党が、「ポッタリ商売の密輸より悪い」とし、いわゆる「デスノート」のトップで取り上げたのもそのような理由からだ。

盧炯旭(ノ・ヒョンウク)国土部長官候補は、公務員特別供給で受けた世宗(セジョン)市のアパートを2億2千万ウォンの相場差益を得て売ったことに対して、文勝煜(ムン・スンウク)産業通商資源部長官候補は贈与税申告漏れ疑惑に対してそれぞれ謝罪した。

任期末になればなるほど公職の規律が弛緩しかねず、これは民生懸案の解決にも悪影響を与える。数千人の組織を率いる長官の役割が重要な理由だ。林氏と朴氏は、正義党でも不適格という声が出ている。文氏は政権4年間、長官級候補29人に対して野党の同意なく任命を強行したが、今回はそうはいかない。国政の一方的な独走による民心離れを肝に銘じ、円満に国政の有終の美を飾るために野党と協力するうえでも、不適格者に対する任命撤回を考慮しなければならない。