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インド裁判所「医療用酸素不足によるコロナ患者の死亡は集団虐殺犯罪」

インド裁判所「医療用酸素不足によるコロナ患者の死亡は集団虐殺犯罪」

Posted May. 06, 2021 08:14,   

Updated May. 06, 2021 08:14

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医療用酸素不足による新型コロナウイルス感染者の死亡は「集団虐殺に準ずる犯罪行為」とインド裁判所が判断を下した。

インド北部ウッタル・プラデーシュ州のアラーハーバード高裁が4日、医療機関で起こっている医療用酸素不足事態に対する公益訴訟(PIL)聴聞でこのように明らかにしたと、インドのNDTVが報じた。公益訴訟は、民事および刑事訴訟と違って法的手続きはなく、一般市民が裁判所に送った手紙や情報提供などで裁判が始まる。

裁判所は同日、聴聞会で、「病院に酸素が供給されなかったという理由だけで、新型コロナウイルスに感染した患者が死亡するというのは犯罪行為であり、医療用酸素を持続的に調達する義務を負う人々による集団虐殺に相違ない」と指摘した。裁判所は、「科学が発達して心臓移植や脳手術をする時代に、どうしてこのような形で人が死に追いやられるのか」と付け加えた。裁判所は、医療用酸素が十分に供給されているという州政府の主張も一蹴し、改善措置を指示したと、CNNは伝えた。裁判所は、市民が酸素を買い占める姿や酸素を物乞いする低所得層の姿が映された動画を引用し、「これは酸素が十分に供給されているという政府の主張に真っ向から反する」と指摘した。裁判所は、メーラトとラクナウで酸素不足で死亡したと伝えられた患者の事例の調査を指示した。今回の公益訴訟の最終判決はまだ出ていない。

デリー高裁も4日、連邦政府に、ニューデリーへの十分な酸素供給の命令を順守しなかった理由を明らかにするよう命じたと、ザ・ヒンドゥー紙が同日、報じた。デリー高裁は先日、連邦政府にあらゆる手段を動員してでも、ニューデリーに十分な酸素を供給するよう命じた。裁判所は、「あなたたちは現実から目をそむけることができるかもしれないが、私たちはそうではない」と連邦政府を批判した。

この2週間でインドでは新型コロナウイルスで1時間当たり120人が死亡したと、米CBSが4日、報じた。1分間に2人死亡したことになる。5日(韓国時間)基準、インドの新型コロナウイルス累計感染者は約2066万人、死者は約22万人にのぼる。


チョ・ユラ記者 jyr0101@donga.com