米「クアッドは安保同盟ではない」、非軍事的共同課題の協力に乗り出せ
Posted May. 10, 2021 08:29,
Updated May. 10, 2021 08:29
米「クアッドは安保同盟ではない」、非軍事的共同課題の協力に乗り出せ.
May. 10, 2021 08:29.
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米国家安全保障会議(NSC)のケーガン東アジア・東南アジア上級部長が7日、米国・日本・オーストラリア・インドの4ヵ国の協力枠組み「クアッド(Quad)」について、「このビジョンは4ヵ国だけが参加する閉鎖的な構造ではない」とし、「懸案に関心がある他の国家が参加することを奨励する開放型構造」と述べた。また、「クアッドは安保同盟ではなく、アジア版NATO(北大西洋条約機構)でもない」と繰り返し強調した。この発言は、クアッドが米主導で中国を牽制するための反中多国間安保機構、すなわち「アジア版NATO」という国際社会の認識を打ち消すための努力の延長線上にあるとみられる。サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)も最近、「クアッドは根本的に中国を狙ったものではない」と強調した。バイデン政権は、前政権のアジア戦略であるクアッドを継承する意向を明らかにしながらも、安保同盟と映ることを警戒してきた。新型コロナウイルスや気候変動といったクアッドの非軍事的協力課題を強調し、開放性と柔軟性を掲げるのもそのような理由からだ。 ただし、クアッドはトランプ政権時代、「自由で開放されたアジア太平洋」というスローガンの下、中国の南・東シナ海の膨張に対抗する機構として浮上したため、その性格は簡単には変わらないだろう。ケーガン氏も、「中国とも協力することができるか」という質問に「強圧や脅迫、経済報復から自由なインド太平洋を追求しない国家がクアッドの活動に参加することは想像し難い」とし、事実上、不可の立場を明らかにした。だが、バイデン政権は、中国を攻撃するよりも、ルールと秩序を掲げる洗練された外交で他の国家の参加を誘導している。 このようにクアッドは柔軟な協力を前面に出し、役割を拡張していくものとみられるが、韓国はここから外れている。政府は依然として、「公式に参加の要請がなかった」という言葉だけを繰り返している。高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)の報復を受けた経験から慎重にならざるを得ないのだろう。しかし、ワクチンや先端技術のように韓国に切実な協力まで中国の顔色をうかがって参加を躊躇していては孤立するほかない。敏感な軍事安保分野でなければ、各種協力分野に初期の議論から積極的に参加し、その拡大版(クアッド・プラス)に自然に合流する方法を模索しなければならない。
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米国家安全保障会議(NSC)のケーガン東アジア・東南アジア上級部長が7日、米国・日本・オーストラリア・インドの4ヵ国の協力枠組み「クアッド(Quad)」について、「このビジョンは4ヵ国だけが参加する閉鎖的な構造ではない」とし、「懸案に関心がある他の国家が参加することを奨励する開放型構造」と述べた。また、「クアッドは安保同盟ではなく、アジア版NATO(北大西洋条約機構)でもない」と繰り返し強調した。
この発言は、クアッドが米主導で中国を牽制するための反中多国間安保機構、すなわち「アジア版NATO」という国際社会の認識を打ち消すための努力の延長線上にあるとみられる。サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)も最近、「クアッドは根本的に中国を狙ったものではない」と強調した。バイデン政権は、前政権のアジア戦略であるクアッドを継承する意向を明らかにしながらも、安保同盟と映ることを警戒してきた。新型コロナウイルスや気候変動といったクアッドの非軍事的協力課題を強調し、開放性と柔軟性を掲げるのもそのような理由からだ。
ただし、クアッドはトランプ政権時代、「自由で開放されたアジア太平洋」というスローガンの下、中国の南・東シナ海の膨張に対抗する機構として浮上したため、その性格は簡単には変わらないだろう。ケーガン氏も、「中国とも協力することができるか」という質問に「強圧や脅迫、経済報復から自由なインド太平洋を追求しない国家がクアッドの活動に参加することは想像し難い」とし、事実上、不可の立場を明らかにした。だが、バイデン政権は、中国を攻撃するよりも、ルールと秩序を掲げる洗練された外交で他の国家の参加を誘導している。
このようにクアッドは柔軟な協力を前面に出し、役割を拡張していくものとみられるが、韓国はここから外れている。政府は依然として、「公式に参加の要請がなかった」という言葉だけを繰り返している。高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)の報復を受けた経験から慎重にならざるを得ないのだろう。しかし、ワクチンや先端技術のように韓国に切実な協力まで中国の顔色をうかがって参加を躊躇していては孤立するほかない。敏感な軍事安保分野でなければ、各種協力分野に初期の議論から積極的に参加し、その拡大版(クアッド・プラス)に自然に合流する方法を模索しなければならない。
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