Go to contents

韓米首脳会談の前日に三星を呼び出した米、政府と企業は「ワンチーム」になれ

韓米首脳会談の前日に三星を呼び出した米、政府と企業は「ワンチーム」になれ

Posted May. 13, 2021 08:07,   

Updated May. 13, 2021 08:07

한국어

米政府が、韓米首脳会談が開かれる前日の20日(現地時間)、三星(サムスン)電子をはじめ世界的な半導体および自動車企業を集める。先月のバイデン大統領に続き商務省が2回目の半導体オンライン会合を開催するのだ。バイデン政府は、半導体を安全保障問題と見なし、グローバル企業に米国への投資を迫ってきた。

今回の半導体会議は、韓米首脳会談の事前調整の性格もあるという点で、大統領府と三星の緊密な協議が必要な状況だ。米国の半導体覇権戦略を考慮すると、韓米関係と半導体は持続的に関連するほかない。しかし、これまで半導体産業を事実上放置してきた政府の行動を見ると、政府と企業の「ワンチーム」協力が円滑なのか疑問だ。三星電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長の不在状況も残念だ。

主要国は半導体分野で政府と企業が一体になって動いている。台湾の蔡英文総統は昨年9月、キース・クラック国務次官(経済、資源、環境担当)に会った際、TSMC創業者の張忠謀氏を招待した。1979年の断交後、台湾を訪れた米最高位級要人に会う席に、唯一の民間人として半導体企業創業者を呼んだのだ。

米インテルは、バイデン大統領の半導体会議直後、大規模な投資計画を明らかにした。現地ではバイデン氏の要請にインテルが応えたのではなく、インテルの戦略にバイデン氏が歩調を合わせたものとみられている。インテルが「半導体帝国」の地位を取り戻すようバイデン氏が支援しており、米国の戦略とも合致するということだ。米政府とインテルがグローバル半導体戦略に共に取り組んでいると見なければならない。

 

文在寅(ムン・ジェイン)大統領も2019年、三星電子のシステム半導体ビジョン宣言式に参加し、半導体の重要性を強調した。システム半導体分野で世界トップになるよう要請もした。しかし、それだけだった。政府は研究開発支援や労働力難の解消に取り組まなかった。大統領府は、バイデン氏が半導体ウェハーを取り上げると、一歩遅れて企業社長団を集め、与党も半導体特別委員会を設置した。このような状況で、緊密な協議が可能だったのだろうか。

半導体はすでに国家の安危に直結する事案になった。政府と企業が常に電話をし、顔を合わせて戦略を協議しても不十分な状況だ。今回の韓米首脳会談を機に、政府と財界は国家の命運を担うワンチームということを再確認する必要がある。