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イスラエルとパレスチナの武力衝突激化

Posted May. 13, 2021 08:07,   

Updated May. 13, 2021 08:07

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7日から続くイスラエルとパレスチナの衝突が全面戦争の様相を帯びる中、イスラエルのネタニヤフ首相が12日、アラブ系住民が多い中部の都市ロードに非常事態を宣言した。イスラエル軍が11、12日、ガザ地区を相次いで爆撃すると、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスもロケット弾で応酬した。現在までにパレスチナ人35人、イスラエル人5人の合わせて40人の死者が発生した。負傷者も200人を突破し、2014年の衝突で2213人が死亡した「50日戦争」が再演されるのではないかと懸念されている。

ロードでは10日、反イスラエルデモが行われている時に、アラブ系男性がユダヤ系男性の銃弾を受けて死亡した。ユダヤ系男性は、「アラブ系住民が私に爆弾と石を投げようとした。防衛のために銃を使った」と主張した。アラブ系住民たちは、無防備の一般人を狙ったと憤っている。アラブ系住民たちは11日、被害者の葬儀に参列し、警察と激しく衝突した。ロードのヤイル・レビボ市長は、「現在の状況は事実上の内戦状態」と述べた。ラマラ、アクレ、ワディアラなどアラブ系住民が多い都市でも連日抗議デモが行われている。人口930万人のイスラエルには、約2割のアラブ系住民がいる。

ネタニヤフ氏は非常事態宣言を出し、「アラブ系住民が大規模な暴動を起こした」と非難した。現在の状況の責任がハマスにあるとし、「彼らは代価を払わなければならない。攻撃を強めている」とも述べた。イスラエル軍は、「城壁の守護者」という作戦名で、12日に住居用アパートや歯科医院などが入居したガザ地区の9階建ての建物を爆撃した。イスラエルは11日にも戦闘機80機を動員してガザ地区を爆撃した。死亡したパレスチナ人の多くが、この爆撃で倒壊した13階建ての建物にいたことが分かった。

 

ハマスも、「エルサレムの剣」という作戦名でイスラエル各地に数百発のロケット弾攻撃を加えた。ハマスの指導者ハニヤ氏は、「戦争拡大を望むなら、私たちは準備ができている」と対抗した。ガザ地区の別の武装組織パレスチナ・イスラミック・ジハードも加勢し、イスラエルと対抗している。パレスチナ・イスラミック・ジハードは12日、「敵が民間人と建物を攻撃したことによる報復であり、今日午前5時にロケット弾100発など強力な攻撃を加えた」と明らかにした。

国際社会は双方に自制を求めた。サキ米大統領報道官やグテーレス国連事務総長は11日、交戦停止を求めた。国連は12日、非公開の安全保障理事会緊急会議を開き、対策を議論する予定だ。


林賢錫 lhs@donga.com