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不動産と株式のバブル、通貨危機直前の水準だという韓国銀行の警告

不動産と株式のバブル、通貨危機直前の水準だという韓国銀行の警告

Posted June. 23, 2021 08:05,   

Updated June. 23, 2021 08:05

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新型コロナ禍以降急増した民間負債、資産価格の上昇と関連して、韓国銀行(韓銀)が「金融システムの脆弱性が大きくなった」と警報を発した。コロナ禍が発生した昨年2月から、政府が被害を受けた小商工人、中小企業への融資期限を延長し、金利も低い水準を維持しているため、外部に出てこないだけで、内部では金融システムの亀裂が広がっているという警告だ。

韓銀が昨日発表した「2021上半期の金融安定報告書」によると、韓国の「金融脆弱性指数」は今年第1四半期は58.9で、新型コロナ以前の2019年第4四半期(41.9)より17.0ポイントも上昇した。グローバル金融危機時の2008年第4四半期の60.0以降最も高い。金融市場の安定性、金融機関の復元力などを0~100の間で評価するこの指数が高ければ、国内外の衝撃が発生した時、金融市場と経済全体に及ぼす否定的な影響が大きいという意味だ。なかでも不動産、株式などの資産価格のリスクを示す指数は91.7で、通貨危機直前の1997年第2四半期の93.1に迫っている。

同報告書は、「新型コロナによる短期的金融不安は解消されているが、中長期的観点で金融システムの潜在的脆弱性はむしろ拡大した」と指摘した。低金利や政府の財政支出拡大で融資が容易になった個人のリスクを好む傾向が強まり、株式などへの投資が増え、資産価格が高くなったため、金融システムの不安要因になっているという説明だ。

ソウルなどの不動産価格については、「所得対比率(PIR)などを考慮すると、高く評価された」と分析した。過剰流動性や借金を動員した過度な投資のため大幅に値上がりしたものの、今後、金利引き上げなどの衝撃が始まれば、大幅に下落しかねないという意味だ。仮想通貨についても、韓銀の関係者は、「過度なリスク追求行為の結果物だ」として投資家の警戒心を促した。

韓銀は、今のような金融市場の不均衡がさらに数年続けば、最悪の場合、昨年のマイナス1.0%より低い経済成長率を、韓国社会は経験することになるだろうと警告した。1997年の通貨危機や2008年のグローバル金融危機の際に経験したように、金融問題による経済危機は、国家経済全般に膨大な衝撃を与えるだけでなく、多くの国民の生活に深い傷を残す。国内総生産(GDP)の104.7%、111.6%へと高騰した家計負債や企業融資の統制に、政府が本格的に乗り出すべき時期に来ている。