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文大統領「金正恩氏は非常に率直、国際感覚ある」 米誌タイムの会見で語る

文大統領「金正恩氏は非常に率直、国際感覚ある」 米誌タイムの会見で語る

Posted June. 25, 2021 08:28,   

Updated June. 25, 2021 08:28

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領が米タイム誌とのインタビューで、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記について、「非常に率直(honest)で意欲的であり、強い決断力を示した」と強調した。しかし同誌は、「正恩氏は叔母の夫と異母兄を冷酷に殺害し、2014年の国連人権調査委員会(COI)の歴史的な報告書によると、抹殺、拷問、強姦、飢謹長期化の惹起など『反倫理犯罪』を主導した人物」と相反する見解を示した。

23日(現地時間)に公開された「文大統領が祖国を癒すための最後の試みに乗り出す」と題する記事で、文氏は正恩氏の性格を問われ、「国際的な感覚もある」と答えた。大統領府は、同誌が使った表現「honest」を国内メディアが「正直」と翻訳して報道すると、24日に「インタビューで大統領は『正直』ではなく『率直』という表現を使った」と明らかにした。一方、同誌は、文氏の返答を紹介しつつ、「多くの北朝鮮消息筋は、正恩氏に対する文氏の変わりない擁護を錯覚と見ている」とし、韓国政府が北朝鮮人権運動を弱体化させているという指摘も紹介した。同誌は今回のインタビューで、2017年5月の文氏当選後、18年に第3回南北首脳会談が開かれて和解が始まったが、19年2月にベトナム・ハノイで開かれた米朝首脳会談が物別れに終わったことで米朝交渉が膠着状態に陥り、その後、最近韓米首脳会談で両首脳が「北朝鮮へのアプローチを緊密に調整」することで合意したことなど、これまでの経緯を詳しく紹介した。

 

文氏は、「私もあまり時間がないことを知っている」としつつも「子どもたちに核を背負わせたくない」という正恩氏の発言を紹介し、南北関係改善の意欲を再び示した。同誌も、「文氏には突破口を期待するだけの理由がある」とし、「トランプ前大統領と正恩氏の短期間の『ブロマンス』の後、深刻な異議を唱え得る共和党員がほとんどいないことを考えると、会談を妨げる敷居は低く、政治的に安全だからだ」と明らかにした。

ただし同誌は、「正恩氏は国連、米国、欧州連合(EU)の制裁緩和といった一方的な譲歩がなければ、何もあきらめないという立場」とし、「バイデン大統領としては(制裁解除の)再考の余地はない」と分析した。また、バイデン政府が見直しを終えた対北朝鮮政策も「遅延戦術」と要約されるという専門家の診断を紹介し、文氏の残る任期の間、韓半島非核化構想の実践は容易でないと分析した。またハノイでの米朝首脳会談の物別れを経験した北朝鮮が交渉に出てくることは容易でなく、米国が制裁をあきらめるよう説得することも無理という専門家の指摘も伝えた。同誌は、「下落する文政府の支持率や不動産などの国内問題も、文氏の南北関係改善構想に悪材料となるだろう」と指摘した。

今回のインタビューは今月9日にリモートで行われ、同誌のアジア版に掲載された。文氏がアジア版の表紙に登場したのは、17年5月の大統領選直前以来4年2ヵ月ぶり。


黃炯? constant25@donga.com