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大統領選出馬宣言の李在明氏、ポピュリズムの懸念を払拭して安定感を見せなければ

大統領選出馬宣言の李在明氏、ポピュリズムの懸念を払拭して安定感を見せなければ

Posted July. 02, 2021 09:00,   

Updated July. 02, 2021 09:00

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与党の有力候補である李在明(イ・ジェミョン)京畿道(キョンギド)知事が1日、大統領選への出馬を公式に宣言した。朴槿恵(パク・クンヘ)元大統領の弾劾直後の2017年、当時、城南(ソンナム)市長として民主党の大統領選候補を選ぶ党内選挙に出て3位に終わったが、侮れない存在感を示した。今回は、一回り成長し、政権続投に向けた2度目の出場の意向を表明したのだ。

李氏はSNSを通じて公開した映像宣言文で、「特権と反則に基づいた強者の欲望を節制させ、弱者の生活を包摂する『抑強扶弱』政治で全て共に良い暮らしをする世の中を開かなければならない」と話した。また、韓国が直面した危機の原因を不公正と二極化と規定し、強力な経済復興政策を直ちに始めると明らかにした。今よりも強い「政府主導型」政策を推進する考えを示したのだ。

李氏は、4年前に自らを「辺境の蚤」、「辺境の将帥」と称した頃とは比べられない。数十人の議員が支持を宣言し、親文在寅(ムン・ジェイン)主流側の党内選挙延期論も突破した。約1300万人の京畿道の現職行政トップでもある。今は「土箸と非主流」出身で既得権に対する抵抗イメージを前面に出すよりも、国家最高指導者としての安定感とバランス感覚を示さなければならない理由だ。京畿知事職を最後まで維持して党内選挙を完走するのか、その正当性は何かも明らかにする必要がある。

李氏は党内選挙を控え、文政府の各種政策に対する評価を自制する態度を取っている。親文勢力を意識して、ひとまず「党内選挙の川」を渡るという考えかもしれない。代わりに大統領選候補に選出されれば、文政府との完全な差別化を図るという見方が多い。党内選挙期間から曺国(チョ・グク)事態や現政権の不動産政策などに対する評価を下すのが正道だろう。

過去、義姉に対する暴言が入った録音ファイルをめぐる論議は、李氏のアキレス腱だ。李氏は、「暴言は事実だが、我慢できなかった」と認めて謝罪したが、国家最高指導者の感情コントロールは重要な徳性という点で、さらなる検証が必要だ。

城南市長と京畿知事を務めて、李氏が全国的認知度を引き上げることができたのは、特有の「サイダー話法」と推進力が貢献した。しかし、京畿知事の行政と国家運営は次元が異なる。基本所得問題など、首相などを務めた党内の別の候補からもポピュリズムという批判を受ける政策を財源調達案などを提示せずに最後まで固執すれば、合理的な有権者の共感を得ることはできないだろう。与党内でも李氏の最大の敵は自分自身という声もある。ポピュリズムの懸念を払拭させることが鍵ということだ。