米、来月にもワクチンを追加接種する模様

世界の新型コロナウイルスワクチンの格差で、イスラエル、英国、ドイツ、日本などが導入し、または導入予定のワクチン接種完了者への追加接種（ブースター接種）に対する賛否論議が起こっている中、世界最大の感染国の米国も、早ければ来月にブースター接種を計画するという。２日から４日までの３日連続で米国の１日の新規感染者が１１万人を超えるなど、新型コロナウイルスの感染が深刻化していることによる。「ワクチン貧困国のためにブースター接種を一時停止してほしい」という世界保健機関（ＷＨＯ）の要請が受け入れられていないのだ。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは５日（現地時間）、米食品医薬品局（ＦＤＡ）が６５歳以上の高齢者と免疫機能の弱い人、ワクチン接種初期の昨年１２月から今年１月にワクチンを接種した人などを対象にブースター接種を推進しているという。通常、新型コロナウイルスワクチンの予防効果は接種後６ヵ月まで維持され、免疫機能の弱い人はさらに短くなる。

米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長も同日、「免疫の弱い人が接種を受けられるようにすることは極めて重要で、できるだけ早期の実現を目指している」と明らかにした。また、「デルタ株を中心にした新型コロナウイルスの感染拡大傾向がワクチンの追加接種で転換点を迎える可能性がある」とし、ブースター接種の必要性を繰り返し強調した。

５日、英紙フィナンシャル・タイムズによると、モデルナのスティーブン・ホーグ社長は、「私たちのワクチンは接種後６ヵ月間９３％の予防率だが、これにデルタ株に対する予防効果は含まれていない」とし、今秋のブースター接種が必要だと主張した。ファイザーも最近、「今月中に保健当局に３回目の接種許可を求める計画だ」と明らかにした。　

米大企業も次々に職場への復帰の時期を先送りし、社内のワクチン接種を義務化した。アマゾンは５日、「当初来月７日に予定していた出勤時期を来年１月第１週に延期する」と明らかにした。ウェルズ・ファーゴ銀行も、来月７日に予定していた職場への出勤を１０月４日に先送りすると公表した。ＣＮＮは５日、ワクチンを接種せずに出勤した職員３人を解雇した。

　

先月１２日、世界で初めてブースター接種を始めたイスラエルのナフタリ・ベネット首相は５日、フェイスブック記者懇談会を通じて、ブースター接種を支持した。ベネット氏はＷＨＯのブースター接種の一時停止要請に関する意見を尋ねられ、「ブースター接種で得た知見を世界と共有する」とし、「この点で世界に貢献する」と主張した。


ワシントン＝イ・ジョンウン特派員　パリ＝キム・ユンジョン特派員 zozo@donga.com · lightee@donga.com