北朝鮮が11日、金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党統一戦線部長(写真)名義の談話で、「誤った選択で自らがいかに途方もない安保危機に近づいているかを時々刻々思い知らせる」と警告した。また「北南(南北)関係改善の機会を逃し、われわれの善意に敵対行為で応えた代価をはっきり認識させてやらねばならない」と述べた。先月27日に南北通信連絡線が復旧されたが、韓米合同軍事演習を問題視して、15日で事実上一方的に復旧無効を宣言したのだ。北朝鮮は前日午後に続き同日も、東海(トンへ・日本海)と西海(ソヘ・黄海)の軍通信連絡線と板門店(パンムンジョム)南北共同連絡事務所チャンネルの計3ヵ所の通信連絡線による定期通話受信を拒否した。
金英哲氏は、「南朝鮮(韓国)と米国が相変わらずわが国との対決を選択した以上、われわれも別の選択はできない」と強調した。金与正(キム・ヨジョン)党副部長が前日、韓米合同軍事演習を非難したのに続き、南北関係膠着の責任を韓国側に押し付け、さらには武力挑発を予告したのだ。
大統領府と政府は同日、統一部を通じて出した「関連省庁を総合した政府の立場」で、「韓半島で軍事的緊張が高まることは誰にも役に立たない」とし、「対話が早く再開されなければならない」と強調した。しかし、内部では当惑する雰囲気だ。政府当局者は、「北朝鮮のこのような動きは予想していなかった」と話した。大統領府関係者は、「北朝鮮が挑発するなら、短距離ミサイルの試験発射が予想される。そうなると私たちも対応方式が変えるほかない」と話した。
申晋宇 niceshin@donga.com