今年1月から7月にかけて上昇した全国的なマンション価格の上昇幅が、昨年の年間上昇幅を上回ったことが分かった。2・4供給対策後、しばらく横ばいになっていた住宅価格の上昇傾向が、「賃貸借3法」が触発した伝貰(チョンセ)難の影響で、若年層の住宅購入需要が急増し、徐々に急激に上昇している。
韓国不動産院が17日発表した「今年7月の全国住宅価格の動向」によると、今年1~7月の全国のマンション売買価格は8.73%上昇した。このような上昇幅は、昨年同期(3.68%)だけでなく、昨年の年間上昇率(7.57%)よりも高い水準だ。ソウルと首都圏のマンションの売買価格も、同期間それぞれ11.12%と4.33%上昇し、昨年の年間上昇率をいずれも上回った。
これは先月、住宅価格が大幅に上昇した影響が大きい。首都圏のマンションは先月だけで1.14%上昇し、7月の上昇率としては統計を取り始めた2004年以降、17年ぶりに最も大幅に上昇した。ソウルのマンションの売買価格は、5月は0.48%、6月は0.67%、7月は0.81%と、4月(0.43%)以来3カ月連続で上昇幅を拡大している。
これによって、先月ソウルのマンションの中位価格は9億4000万ウォンで、政府の高価住宅基準(9億ウォン)を上回った。今年1月、KB国民(クンミン)銀行の統計に続き、政府公認住宅価格の統計でも、ソウルマンションの半分が政府基準の高価住宅の範囲に入った。
今年に入って7カ月間、伝貰価格の上昇幅も昨年同期の2倍水準だった。全国最高の上昇率を見せた仁川(インチョン)マンションの伝貰価格は、7カ月間で10.79%上昇し、昨年の年間上昇率(9.89%)を上回った。
専門家らは、賃貸借3法が施行された昨年7月末以降、全国的に現れた住宅価格と伝貰価格の同時上昇傾向が再現されるものと見ている。保証金を手にすることが難しくなった需要者らが、住宅購入に乗り出し、売買需要が増え、大幅に上昇した保証金価格が住宅価格を押し上げているという。賃貸住宅難が深刻なソウルなどの首都圏で、当分、入居物量が十分ではなく、今後、住宅価格がさらに上がる可能性が高い。
実際同日、韓国土地住宅公社(LH)が、ビッグデータ専門会社「バイブカンパニー」に依頼して3000人を対象にオンラインでアンケートを行った結果、伝貰や家賃の月払い居住者の26.1%が住居不安を感じていると答えた。この割合はマイホーム居住者(6%)、公共賃貸居住者(13.6%)よりはるかに高いもので、賃借料の負担と伝貰難により郊外に追いやられるかも知れないというのが不安の主な理由だった。
若年層中心の住宅購入も、しばらく続くものと見られる。今回の調査で「住宅を所有してこそ住居が安定する」、「今後、住宅を購入する計画がある」と答えた30代はそれぞれ88.4%と66.9%で、他の年代より大きく高かった。30代が結婚や出産でマイホームの必要性が高まっている時期である上、住宅を所有するかどうかによる資産格差を敏感に受け止めているため、他の年齢に比べて住宅を所有しようとする認識が強いようだ。
金鎬卿 kimhk@donga.com