トロント・ブルージェイズの柳賢振(リュ・ヒョンジン=34)がエースの威信を取り戻し、チームの3連敗を断ち切った。
柳賢振は22日、カナダ・トロントのロジャースセンターで行われたデトロイト・タイガース戦で、7回を投げ5安打1四球5三振の無失点でトロントの3-0勝利をけん引した。4日のクリーブランド・インディアンス戦(7回2失点)以来3試合ぶりに白星を飾った柳賢振は、ゲリット・コール(31=ニューヨーク・ヤンキース)、クリス・バシット(32=オークランド・アスレチックス)と共に12勝でアメリカンリーグ勝利数1位タイにつけた。防御率も3.72から3.54に下げてア・リーグ6位になった。
好調だった時の柳賢振の姿そのままだった。最高球速150.5キロ(約93.5マイル)、平均球速146.2キロのファストボール(40球)を投げた柳賢振は、チェンジアップ(29球)、カッター(22球)、カーブ(14球)を自在に投げ込むなど、多彩に飛んだ投球を披露した。特に最近球威の低下が指摘されたチェンジアップは、デトロイト打者に柳賢振攻略を難しくする主な要因だった。
5奪三振のうち3個(60%)をチェンジアップで取った。1回表の無死1塁でジョナサン・スコープを相手にチェンジアップで最初の三振を奪った柳賢振は、5回表には先頭ジェイマー・キャンデラリオを6回表の無死1塁ではデレク・ヒルをチェンジアップを決め球に使って三振を奪った。
柳賢振が引き出した11ゴロのうち6個(54.5%)もチェンジアップだった。個人通算500本塁打まであと1本を残しているデトロイトの「生きる伝説」ミゲル・カブレラも4回表1死1塁で、柳賢振のチェンジアップにバットを当て、併殺打に倒れた。
チェンジアップを含めた柳賢振の全ての球種が威力を発揮すると、トロントのチャーリー・モントーヨ監督も柳賢振を信頼する様子だった。直前の試合で3-2でリードしていた7回裏に柳賢振が四球を与えて1死1、3塁のピンチを招くとすぐ降板し、「エースの待遇をしていない」と批判された。同日、2-0でリードした7回表に1死でミゲル・カブレラに初めて四球を許したが、モントーヨ監督は、そのまま見守り、柳賢振も後ハロルド・カストロから併殺を奪った。同日、柳賢振の3つ目の併殺だった。
試合後、柳賢振も久しぶりに笑みを浮かべた。「すべての球種が通じたし、力があった。特に、チェンジアップが今日はとてもうまく入ったので、凡打と三振を奪うことができた。まだ(ポストシーズン進出を)あきらめるのは早い。多くの試合が残っている。どうなるか分からないが、選手は戦う準備をしなければならない」と話した。
地区首位のタンパベイ・レイズ(76勝48敗)に10.5ゲーム差をつけられ、地区優勝は厳しい状況だ。しかし、ワイルドカードを通じたポストシーズン進出を狙ってもよさそうだ。ア・リーグのワイルドカード2位のオークランド(70勝54敗)とは4.5ゲーム差。モントーヨ監督も、「今日の試合は大きい。絶対に勝たなければいけなかったのに、柳賢振がその役割を果たしてくれた」と喜んだ。
金培中 wanted@donga.com