韓国代表の抽象画家、李禹煥(イ・ウファン)氏(85)の作品が、国内の存命作家では初めてオークション落札額が30億ウォンを超えた。美術品競売会社のソウルオークションは25日、「前日に開かれたオークションで李氏の作品「東風」(写真)が31億ウォンで落札された」と発表した。これは今年6月にオークションで売れた連作「点から(From Point)」(1975年)の最高額(22億ウォン)を更新したものだ。
これに先立って、李氏の作品は主に20億ウォン台で売れた。2012年、香港オークションで「点から」(1977年)が約21億ウォンで売れたのに続き、2014年にはニューヨークのサザビーズで「線から」(1976年)が23億ウォンで売れた。今回落札された「東風」も2019年10月に香港で約20億ウォンで売れた。2年もしないうちに、作品の価値が10億ウォンほど上がったのだ。
「東風」は自由な韻律と躍動的なリズムを表現した李氏の連作「Winds」シリーズの代表作に挙げられる。2019年にBTSのリーダー、RMが釜山(プサン)市立美術館の李禹煥作品展示を訪問し、「Winds」シリーズへの格別な愛情を示した。李氏は昨年、抽象画家の金煥基(キム・ファンギ、1913-1974)を抜いて作家別の落札総額で1位(約149億7000万ウォン)になった。
キム・テオン記者 beborn@donga.com