「最高の作品で終えたと確信する」
6代目ジェームズ・ボンドで、歴代俳優の中で最も長くボンドを演じたダニエル・クレイグ(53・写真)は、彼の007シリーズ引退作についてこう話した。29日に国内で上映した映画「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」の出演陣と監督が、国内メディアの質問に答えた映像が同日、公開された。クレイグをはじめ、キャリー・ジョージ・フクナガ監督や助演のラミ・マレック、レア・セドゥ、ラシャーナ・リンチが参加した。
クレイグは、「多くの感情が交錯する。私が出演した007シリーズの中で最高の作品で終えたと考える。心から誇らしい」と話した。60年近く世界で愛されてきたスパイアクション映画007シリーズで、彼は6代目ジェームズ・ボンドを務めた。「カジノ・ロワイヤル」(2006年)を始め「慰めの報酬」(08年)、「スカイフォール」(12年)、「スペクター」(15年)に出演した。今回の作品は、シリーズの25作目で、クレイグの5本目の出演作だ。
クレイグは、「15年の『スペクター』を演じた後、『007としてできることはすべてした』と考えた。再び出演して、話をどうさらに魅力的に伝えるか悩んだ。おもしろくすばらしい考えを発展させて作品を完成させた」と話した。出演作の中で、ジェームズ・ボンドを初めて演じた「カジノ・ロワイヤル」に最も愛着があると付け加えた。
フクナガ監督は、「今回の作品は、クレイグの旅程を終える意味がある」とし、「『カジノ・ロワイヤル』をまた見て、最後の章をどのように構想するか悩んだ。今の007に至る過程に注目した」と説明した。クレイグも、「007シリーズではアクションがストーリを壊さず、展開をすばらしく豊かにさせる。この点がうまく表現された」と強調した。
ジェームズ・ボンドの敵として立ちはだかるサフィン役は、映画「ボヘミアン・ラプソディ」の主演でオスカー主演男優賞を受賞したマレックが務めた。彼は、「ボンドに最も攻撃的で、苦しい行動が何なのかを潜考した」と話した。「ボンドガール」マドレーヌ・スワンを演じたセドゥは、「女性キャラクターも進化した。単にボンドを助ける役にとどまらない」と強調した。
キム・ギユン記者 pep@donga.com