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テキサス州の中絶禁止法、連邦地裁が「深刻な権利侵害」と一時差し止め

テキサス州の中絶禁止法、連邦地裁が「深刻な権利侵害」と一時差し止め

Posted October. 08, 2021 07:40,   

Updated October. 08, 2021 07:40

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米テキサス州で先月施行された胎児の心拍が確認されてからの人工妊娠中絶を禁止する法律について、州の連邦地裁が「深刻な権利侵害」とし、ブレーキをかけた。

 

6日、AP通信などによると、米テキサス州連邦地裁のロバート・ピットマン判事は、妊娠6週目以後の中絶を禁止した法の執行を一時的に差し止める命令を出した。これは、米司法省がテキサス州を相手に訴訟を提起したことによる判決だ。

ピットマン判事は、113ページの決定文を通じて、「共和党議員が前例のない法的計略を企てた」とし、「同法案の発効で女性たちは憲法に保障された自己決定権を不法に侵害された」と主張した。そして、「重要な権利に対する侮辱的な侵害を一日も許すことはできない」と付け加えた。ピットマン判事は、オバマ元政権で任命された。

テキサス州の中絶禁止法は、性的暴行や近親相姦による妊娠も例外と認めず、妊娠に気づかない「妊娠6週目」を禁止の基準として論議を呼んだ。女性の堕胎の権利を保障した1973年の判決以降、米国は中絶禁止を妊娠22~24週後としている。

ホワイトハウスと政府は今回の判決を歓迎した。サキ大統領報道官は声明で、「今回の判決はテキサス州の女性たちの憲法上の権利を回復するにあたり重要な進展」とし、メリック・ガーランド司法長官は「テキサス州の女性たちの勝利」と評価した。

 

ただし、今回の判決でテキサス州で中絶が直ちに再開されるかは未知数だ。法の効力は一時停止されたが、最終判決が下されたわけではなく、医師が依然として告訴される恐れがあるためだ。テキサス州政府は判決直後、控訴の意向を明らかにした。同法に対する最終判決は、今後米連邦最高裁で下されることになる。


金民 kimmin@donga.com