咸鏡南道(ハムギョンナムド)の新浦(シンポ)地域で、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射準備とみられる動きがあり、韓米情報当局が注視している。
軍消息筋は31日、「数日前から衛星や偵察機などの韓米の監視兵器が、新浦造船所付近のSLBM関連の動きを追跡・監視している」と話した。潜水艦やバージ船、クレーンなどSLBM発射実験に必要な施設・装備に動きがあったということだ。
韓米情報当局は、先月19日に新浦沖の海上で新浦級(コレ級)潜水艦に装着して発射実験した新型SLBMを再び発射する可能性があると見ている。もっと沖に出てさらに深く潜水した状態で新型SLBMを発射し、低高度の攻撃など実戦的な性能をテストする可能性があるということだ。北朝鮮が先月19日に発射した新型SLBMは、頂点高度60キロで約590キロ飛翔した。特に、地上から発射される北朝鮮版イスカンデル(KN-23)のように落下の段階で迎撃を避けるプルアップ(Pull-up・急上昇)と呼ばれる特異な軌道を描き、「海上版イスカンデル」とみられている。
米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」も29日(現地時間)、先月28日に撮影された新浦造船所の衛星写真に基づいて、SLBMの発射実験の動きがあると、明らかにした。「コレ級実験用弾道ミサイル潜水艦(SSB)」の周囲の動きが、発射実験の準備と一致するということだ。
コレ級SSBは先月19日に新型SLBMを発射実験した潜水艦。北朝鮮はこの潜水艦を「8・24英雄艦」と紹介し、2016年の「北極星1」SLBM発射実験から5年ぶりに再び新型SLBMの発射に成功したと明らかにした。
38ノースは、造船所の移動式クレーンが実験用バージ船の隣にあることから、潜水艦やバージ船にミサイル発射管を積載する可能性があると見た。また、バージ船の中央の回転式円形の蓋がなかったことも、ミサイルの発射管を設置する実験準備の情況と判断した。
尹相虎 ysh1005@donga.com