与党「共に民主党」の大統領選候補、李在明(イ・ジェミョン)氏と保守系最大野党「国民の力」の大統領選候補、尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏が、不動産税制、新型コロナウイルス感染拡大の被害にともなう財政政策など敏感な懸案をめぐって、相反する解決策を提示して対立した。国民生活に直結した分野で各自が異なる政策を提示したことで、有権者の選択を受けるための競争が本格化した。
李氏は15日、フェイスブックに「土地保有上位1割に入れず損をするのかと思って基本所得土地税(国土保有税)に反対するのは、悪性報道機関と腐敗政治勢力に愚弄された愚かなこと」とし、「国民の9割は払うよりも受け取る方が多い」と主張した。李氏は、不動産不労所得還収のためにすべての土地所有者に今より高い水準の税金を課す国土保有税の導入を約束した。総合不動産税などの税金を下げるよりも国土保有税を新設し、基本所得の財源に活用するというのが李氏の構想だ。李氏側は、「国土保有税を通じて1世帯1住宅を含む9割の世帯が基本所得などの恩恵を受けることができる」と話した。
これに対抗して尹氏は、総合不動産税の全面見直しで対抗した。まず、1住宅者に対する総合不動産税を緩和し、中長期的に1住宅者の総合不動産税を免除、または財産税に統合する案を推進するというのが尹氏の構想だ。尹氏の選挙陣営で経済分科幹事を務めるキム・ソヨン・ソウル大学経済学部教授は、「国土保有税に対しては全般的にネガティブな立場」と述べた。
新型コロナウイルスの被害にともなう財政政策に対する判断も交錯している。李氏は同日、「共に民主党」選挙対策委員会会議で尹氏を念頭に、「来年に先送りせず、今全国民に消費クーポンを公平に給付し、家計所得も支援する政策について、党と党で協議してほしい」と求めた。当選後、小規模事業者への支援などに50兆ウォンを動員するという尹氏に反し、李氏は来年初めに25兆ウォン規模の全国民支援をしなければならないと主張している。
一方、尹氏は、「文在寅(ムン・ジェイン)政府、ばらまきをやめて物価対策に力を入れよ」と応酬した。尹氏は同日、フェイスブックを通じて、「文政府は財政を通じて無分別なばらまきを続けてきた。ばらまきポピュリズムだ」とし、「庶民が敏感に受け止める品目の価格急騰現象において政府の責任を問わざるをえない。文政府の失政は庶民の生活を脅かす」と批判した。
崔惠? herstory@donga.com · 柳聖烈 ryu@donga.com