大統領府の金晋局(キム・ジングク)民情首席秘書官(写真)が、息子が父親の地位を利用して就職活動をしていた疑惑が発覚した翌日の21日に辞任した。来年3月の大統領選挙を控え、国民が敏感に受け止める就職問題で公正性論議が起こる恐れがあるため、大統領府が急いで火消しに乗り出したのだ。
朴洙賢(パク・スヒョン)国民疎通首席秘書官は21日、「文在寅(ムン・ジェイン)大統領は金氏の辞意を受け入れた」と明らかにした。大統領府によると、金氏は前日(20日)、息子の就職活動をめぐる疑惑を受けて、周囲の参謀陣に「責任を持って対応する」と明らかにした。また、同日、出勤直後に文大統領に辞意を表明した。金氏は9か月前の今年3月に大統領府の5人目の民情首席秘書官に就任した。
金氏の息子が数社の企業への願書に、「父が民情首席なので大いに力添えします」などと書いたことが物議を醸した。大統領府関係者は、「金氏が息子の願書と関連して介入しなかったのか」という質問に「していない」と答えた。金氏はメディアを通じて、「息子が不安や強迫症などで治療を受けてきた」と説明した。
金氏は辞意表明の後、記者団に、「国民に心配をかけ、深く謝罪申し上げる」とし、「息子が不適切な行動をしたのは、全面的に私の不徳の致すところです。父親として足らないところがあった」と謝罪した。
パク・ヒョモク記者 tree624@donga.com