温室効果ガスの排出を減らさなければ、60年後は1年のうち半分が夏になるという予測が出た。特に中部地方では90日近く猛暑が続く見通しだ。
気象庁傘下の国立気象科学院は22日、こうした内容の「韓国の気候変動に関する詳細展望報告書」を発表した。これに先立って、国連傘下の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が8月に発表した第6回評価報告書に盛り込まれた地球規模の気候変動予測シナリオを韓国の状況に合わせて分析したものだ。報告書によると、今のように温室効果ガスを排出し続けた場合、60~80年後の21世紀後半(2081~2100年の平均)には、韓国の年平均温度が18.2度まで上がると予想される。現在(2000~2019年の平均)の年平均温度(11.9度)より6.3度も高い。同期間の年平均降水量は1328ミリから1571ミリへと、18%増加すると予測された。
四季は夏中心に再編される。温室効果ガスを減らさなければ、夏は現在(97日)より73日増え、170日間続くものと見られる。冬は現在(107日)より2カ月以上減って39日に止まる見通しだ。気象庁は1日平均気温の変化によって四季を区分する。例えば、1日の平均気温が20度以上に上がった後、下がらなくなった初日を夏の始まりとしている。
1日の最高気温が33度を超える猛暑日数は、全ての地域で増えた。特に、首都圏や忠清道(チュンチョンド)などで増加幅が大きかった。両地域の猛暑日数は、現在それぞれ7.8日と8.7日から21世紀後半は86.4日と89.1日に増えるものと分析された。気象科学院のビョン・ヨンファ気候変動予測研究チーム長は、「気候変動が深刻化するほど大陸高気圧のパターンが変わり、低緯度より中緯度地域の気温上昇幅が大きくなる特性がある」と説明した。
気象庁は、今の傾向が続けば、21世紀後半の夏の長さは長くなるだろうが、韓国が亜熱帯気候に変わることはないだろうと見込んだ。ビョン・チーム長は「平均気温が上がり、猛暑日数は高くなるが、21世紀後半も寒波と冬は存在するだろう」とし、「気候転換などの内容は今後、精密な分析が必要だ」と語った。
ただ、温室効果ガスの排出を減らして、2050年に「炭素中立」を達成すれば、気温の上昇幅を大きく減らすことができる予想された。この場合、21世紀後半の韓国の年平均気温は現在より2.3度上がり、年平均降水量は現在より3%の増加(1374ミリ)に止まるものと見られる。
カン・ウンジ記者 kej09@donga.com