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前在韓米軍司令官、「韓国のミサイル防衛力、大変遅れている」

前在韓米軍司令官、「韓国のミサイル防衛力、大変遅れている」

Posted December. 27, 2021 08:46,   

Updated December. 27, 2021 08:46

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ロバート・エイブラムス前韓米連合軍司令官兼在韓米軍司令官(写真)は、今月初めにソウルで開かれた韓米定例安保協議会議(SCM)で最新化することで合意した連合作戦計画(作計・OPLAN)に中国対策を含めなければならないと主張した。

エイブラムス氏は24日(現地時間)、米政府系放送局のボイス・オブ・アメリカ(VOA)とのインタビューで、「2010年以降、中国が韓半島とその周辺で存在感を大きくしてきたことは秘密ではない」とし、このように話した。また、「この3年間、中国の韓国防空識別圏の侵犯事例が300%増え、北方限界線(NLL)に沿って不法操業をする中国漁船も増加している」とし、「これらすべてのことを作計で扱わなければならない」と指摘した。

エイブラムス氏は、「2019年の赴任後、初の合同軍事演習で新たな作計の必要性を把握し、このために戦略企画指針(SPG)の更新を(韓米の国防当局に)公式に要請したが、同年のSCMで韓国国防部は具体的な理由なくこれを支持しなかった」とし、「今月初めの(作計最新化)合意は、オースティン米国防長官が韓国側に非常に強い立場を示したことによると考える」と話した。

戦時作戦統制権の移管と関連してエイブラムス氏は、「(主要な移管条件である)戦略攻撃および統合ミサイル防衛能力で、韓国は非常に後れを取っている」とし、「容易な方法や両国が合意した(条件)基準を下げることを望む人もいるが、(戦作権移管に必要な)軍事力を備えるには、予算と時間がかかる」とし、時期尚早という考えを明確にした。

韓国の一部で提起されている来年3月の合同軍事演習延期の主張に対しては、「これまで縮小されてきた合同軍事演習の一部の再開をめぐって同盟が真摯に議論する時になったと考える」と話した。対北朝鮮抑止力の維持のために、さらなる演習の縮小・中止は望ましくないという考えを示唆したのだ。国連軍司令部が南北関係の改善を阻害するという批判に対して、エイブラムス氏は「話にならない」とし、「国連軍司令部は、国連安保理の決議または制裁を執行する権限や責任はない。国連軍司令部が順守しなければならない唯一の責任は、1950年の韓国戦争に関する国連決議だけ」と反論した。

韓国政府が推進する終戦宣言に対しても苦言を呈した。エイブラムス氏は、「私の疑問は、終戦宣言を通じて何を得ようとするのか明確でない点」とし、「終戦宣言を性急にする場合、戦争が終わったので1950年夏の国連安保理決議を見直すべきという主張が出てくる可能性があり、そうなれば坂を滑るように事が進むだろう」と懸念を示した。

北朝鮮の核・ミサイル脅威が今なお残された状況での生半可な終戦宣言は、北朝鮮と中国に国連軍司令部の解体と在韓米軍撤収の口実を与え、韓半島と域内の安保情勢に危機をもたらす恐れがあるという警告だ。


尹相虎 ysh1005@donga.com