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G2の暗鬱とした新年展望、中国はインドに抜かれ米はコロナで混乱

G2の暗鬱とした新年展望、中国はインドに抜かれ米はコロナで混乱

Posted January. 03, 2022 09:17,   

Updated January. 03, 2022 09:17

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世界覇権国の地位をめぐって対立している米国と中国が今年、並んで厳しい1年を迎えるだろうと海外の主要メディアが一斉に報じた。中国は、新型コロナウイルス禍による強硬封鎖政策や不動産破綻、電力難などの影響で、経済成長が大幅に減速する恐れがあると、英テレグラフが昨年12月31日に報じた。米国も新型コロナの感染拡大やインフレーション、供給網混乱と物流大乱、国際社会での指導力低下などの問題に直面した。2年目を迎えたバイドン米政府もまた「地雷畑」に直面したと、米政治メディア「ザ・ヒル」が1日評価した。

●中国の成長率、46年ぶりに米国に遅れをとる見通し

日本の投資銀行の野村證券は今年中国経済が4.3%成長すると予測した。米国の成長率見通しはこれより0.3%高い4.6%を予測した。世界銀行の統計によると、米国が中国より高い成長率を記録するのは1976年以来46年ぶりのこと。

中国の経済成長率は1991年から2018年まで約30年間、年6%以下に下がったことがない。野村證券は、コロナ感染者が1人でも出てきたら、都市全体を封鎖する中国特有の「ゼロコロナ」政策が長期化すればするほど、これによる経済への悪影響が大きいと予想した。

テレグラフは、「浮上する巨人」インドは中国より約2倍高い8.5%の成長が予想されるとし、インド経済が中国を抜いて長い間高成長を謳歌するだろうと見込んだ。フランスのアクサ資産運用も、「世界の工場」と呼ばれる中国の生産能力が深刻なダメージを受けると予想した。中国は韓国の最大輸出国であるだけでなく、中国現地に生産工場を置いている韓国企業も多いため、韓国経済も悪影響は避けられないという見方だ。

台湾をめぐる米国との対立もまた、懸念を生んでいる。習近平中国国家主席は12月31日、官営中国中央テレビの生中継で発表した新年のあいさつで、「祖国の完全な統一は両岸(中国と台湾)同胞の共通の念願」として、台湾に圧力をかけた。同日、習氏は昨年7月に開かれた中国共産党100周年記念式の写真を背景に、新年のあいさつを発表した。

中国軍用機も、元日の1日午前8時頃、台湾の防空識別圏(ADIZ)に進入した。これに対し蔡英文台湾総統も同日フェイスブックで生中継された演説で、「中国が状況を誤判せず軍事的冒険主義が内部で拡大するのを防ぐように悟らせるべきだ」と主張した。

●政権2年目のバイデン氏、「地雷畑の道」暗鬱

最近、新型コロナの新規感染者が連日史上最高値を更新している米国では、元日にも「航空大乱」が続くなど、交通、行政機能が打撃を受けている。航空便追跡サイトのフライトアウェアによると、コロナ感染による操縦士不足、大雪などで1日計2655便の運航がキャンセルされた。

ザ・ヒルは同日、バイデン大統領がコロナやオミクロン株の拡大、感染病の大流行が医療や金融体系に及ぼす影響、インフレなどを解決しなければならないと指摘した。最近、バイデン氏の国政遂行に対する支持率は30~40%台で、就任後最低水準を記録している。与党民主党の選挙戦略家ジョエル・ペイン氏は「バイデンはコロナのおかげで大統領になったが、今はコロナのために厳しい状況に置かれた。彼の運はコロナとともに歩む」と語った。

国内外の危険要因も多い。バイデン氏は昨年1月、トランプ大統領(当時)の支持者がトランプ氏の大統領選敗北を不服として議会に乱入した事件が発生してから1年になる6日、国民向け演説を行うと予告した。するとトランプ氏も同日、「向かい火会見」を開くと明らかにした。前・現職大統領の衝突が、米国の分裂と両極化を深めていると憂慮する声が高い。

ロシアのウクライナ侵攻の脅威が高まっているという指摘が出ている中、バイデン氏は米東部時間2日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、ウクライナ領土保全に対する意志を再確認する予定だと、ホワイトハウスが明らかにした。バイデン氏は昨年12月30日、プーチンロシア大統領に「ロシアがウクライナに侵攻すれば過酷に制裁する」と警告した。


李恩澤 nabi@donga.com