Go to contents

新人ガールズグループの企画や制作を女性たちが担当

新人ガールズグループの企画や制作を女性たちが担当

Posted January. 13, 2022 08:38,   

Updated January. 13, 2022 08:38

한국어

女性主義を巡る社会的関心が高まっている中、Kポップにおいてもウーマンパワーが浮上している。アイドルグループのメンバーを超えて、企画や制作への女性たちの影響力が高まっている。中堅・大手芸能事務所が相次いで新人女性グループを発表する今年が、歌謡界においては「ジェンダー亀裂」の元年になるかもしれないという分析も出ている。

その先頭走者は、ADORのミン・ヒジン代表取締役(43)だ。「ADOR」は、防弾少年団(BTS)を製作したハイブが新設した傘下レーベルで、今年、「ハイブ」の新人ガールズグループのデビューを担当する。ミン代表は、SMエンターテインメント出身で、少女時代やf(x)、レッドベルベットのプロモーションビデオやアルバムデザインを含めた視覚的コンセプトを企画し、2010年代以降、Kポップにおけるガールズグループの世界観に多大な影響を及ぼした人物だ。これまで歌謡界で、女性がレコード会社やレーベルのトップを務めることは極めて少なかった。さらに、ハイブというマンモス企業の看板に女性がいるのは、Kポップ業界では大きな出来事と言える。

ワンダーガールズやTWICE、ITZYを排出したJYPエンターテインメントも、今年、「女性パワー」を打ち出した。来月発表する新人ガールズグループの制作を取り仕切るのは、JYP初の女性社内取締役であるイ・ジヨン・アーティスト4本部長(43)。イ本部長は、TWICEのジョンヨン、サナ、ジヒョ、ツウィなどを抜擢してトレーニングさせた人物だ。これまで、さまざまな映像メディアを通じて、男性であるパク・ジンヨン・プロデューサーが直接ガールズグループの振り付けを考案して指導する姿が、大衆には見慣れた姿だとすると、イ本部長の浮上は新鮮な波と見られる。

今月6日にデビューして、6日ぶりにプロモーションビデオ(「ATHLETIC GIRL」)のクリック件数が400万回を超えて波乱を起こした女性4人組「H1-KEY」も、女性企画者の力が後押しする。ほかならぬGLGのファン・ヒョンヒ取締役(42)だ。SMエンターテインメントやCJ・ENMを経たキャスティングの専門家であり中国専門家と言われている。

Kポップ業界は、1990年代半ばに胎動後、四半世紀の間、強力な男性パワーを求心点として動いてきた。SMやYG、JYPなどの社名にもその名が刻まれた李秀滿(イ・スマン)、梁玄錫(ヤン・ヒョンソク、ヤングン)、パク・ジンヨンなど、自力で成功した設立者兼代表プロデューサーとしてのカリスマがグループをリードした。

大衆音楽評論家のキム・ユンハ氏は、「これまで、K-POPの制作会社は、代表と役員が中年男性で、実務チームには20代や30代の女性が多数布陣する構造で、ガールズグループのコンセプトも男性社長の好みに合わせることが多かった」とし、「雇用が不安で報酬が少なく、業務負担が多いエンターテインメント業界の環境を克服し、一つの会社で長期間自身の力量を証明して成長した女性が増えたことも、自然な変化の原因だ」と指摘した。

若い女性が消費層の多数を占めているKポップ界で、家事を巡る議論や女性主義の観点を巡る話題が、たびたび浮き彫りになっていることも、高いジェンダー感受性を持っている女性企画者の浮上を後押ししたというのが、業界の見方だ。キム氏は、「実務や消費、享受において女性が多くの部分を占めていることを勘案すれば、K-POP界の変化は遅いとも言える。今後はさらに多くの女性パワーが浮上するだろうし、こうした傾向は歓迎していいと思う」と評価した。


イム・ヒユン記者 imi@donga.com