韓米情報当局が、北朝鮮の次の「挑発カード」としてグアムの基地を射程に入れる中距離弾道ミサイル(IRBM)の「火星12」を発射する可能性に注目している。
核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の4年ぶりの再開を示唆した北朝鮮が、米本土を狙ったICBMや長距離ロケット発射など高強度の戦略的挑発の前に、対米圧力と韓半島の緊張を高める中間段階の挑発に出る可能性があるということだ。
23日、在韓米軍消息筋によると、韓米情報当局は最近、偵察衛星や偵察機などでIRBMの「火星12」が配備された北朝鮮軍の主要基地の動向を監視している。火星12を積んだ移動式発射台(TEL)が夜間に移動するかどうか追跡しているという。
火星12は、2017年に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記が参観する中、3度にわたって試射された。同年9月、平壌(ピョンヤン)の順安(スンアン)飛行場で実施された3回目の発射実験の時は、北海道上空を横切って約3700キロ飛翔し、太平洋海上に落下した。韓半島の有事に、米戦略兵器の発進基地であるグアムに対する攻撃力を実証したのだ。別の消息筋は、「北朝鮮が米本土を攻撃できる戦略的挑発に直行するよりも、段階的に緊張を高め、米国に圧力をかけるという手順で、5年ぶりに火星12を(挑発に)動員する可能性が高い」との考えを示した。
尹相虎 ysh1005@donga.com