「スーパーソニー」孫興民(ソン・フンミン=30)が今季初のマルチゴールを決め、自身に向けられた非難の声を静めた。むしろ相手監督の絶賛まで受けながら存在感をアピールした。
孫興民は21日、ロンドンの本拠トッテナム・ホットスパー・スタジアムで行われたプレミアリーグ、ウェストハム戦で2ゴールを決め、チームの3-1勝利を牽引した。
前半9分、強いプレスで相手のオウンゴールを誘導した孫興民は15分後に相棒ハリー・ケイン(29=英国)のスルーパスを受け、ペナルティーエリアの左に走り込んでは左足でネットを揺らした。孫興民は口に人差し指を当てるパフォーマンスを見せた。2-1で追い上げられた後半43分にも孫興民が決定力を発揮した。トッテナムのGKウーゴ・ロリスのゴールキックをケインが頭でパスし、これを受けた孫興民が素早く切り抜けて右足でをゴールに押し込んだのだ。
直近のアウエー2試合で沈黙し、成績が振るわないと批判された孫興民だが、明るい笑顔を見せて相棒のケインをはじめチームメイトたちとゴールを祝福した。すでに、EPLでコンビプレーによる通算得点記録を更新し続けている孫興民とケインは、これで38点目と39点目をコンビプレーで決め、二人の記録をさらに伸ばした。孫興民は、「われわれは序盤から試合を順調に運び、特に前半に良いプレーができた」とし、「国際Aマッチを控えて勝利するといつも気持ちが良い。(国際Aマッチウィークによる)ブレークを前に貴重な勝ち点3を獲得できてとても幸せだ」と話した。
両チームの監督は共に孫興民を褒め称えた。アントニオ・コンテ監督は「孫興民が自らトッテナムで重要な選手であることを証明した」とし「良い選手はこういう状況をよく管理し、自ら自信を取り戻して競技力を維持する」と称讃した。ウェストハムの敵将モイーズ監督も、「孫興民とケインはワールドクラスだ。我々は孫興民とケインを止めることができなかった。二人のレベルが高すぎた」と敗北を認めた。
孫興民は今季12、13点目を記録して、リバプールのモハメド・サラー(20ゴール)に続いて、EPL得点ランキング2位タイに浮上した。また、この日の2ゴールは個人通算199ゴールと200ゴール(クラブ公式戦170点、代表30点)だった。孫興民は2010年、ドイツ・ブンデスリーガのハンブルガーで欧州舞台にデビューして20ゴールを決め、レバークーゼンでは29得点を挙げた。2015~2016シーズンからトッテナムのユニホームを着てからは316試合で121ゴールを記録し、韓国代表チームでは現役選手の中で最多となる通算30ゴールを決めている。
トッテナムは同日の勝利で16勝10敗3分け(勝ち点51)を記録して5位に浮上し、欧州チャンピオンズリーグ(CL)進出の可能性を高めた。トッテナムは4位のアーセナル(勝ち点54)より1試合多いが、勝ち点差を「3」に減らした。欧州CL出場権はEPL4位まで与えられる。現地メディアの「フットボール・ロンドン」はチーム内最高の9点を、BBCは孫興民に8.57点を与えた。
キム・ジョンフン記者 hun@donga.com