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米大リーグ、「サイン盗み防止」で電子機器の使用を承認

米大リーグ、「サイン盗み防止」で電子機器の使用を承認

Posted April. 07, 2022 08:56,   

Updated April. 07, 2022 08:56

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プロ野球KIAのバッテリーコーチを務めるキム・サンフン氏(44)は2011年、KIA自動車の広告モデルを務めたことがある。妻が爪にピンクのマニキュアを塗ると、当時KIAの定捕手だったキム氏が、「もう少し濃く塗らなないと」と話しかける。すると「不死鳥」朴哲淳(パク・チョルスン)氏(66)の声が聞こえてくる。「世界でただ野球だけが思いやりのあるお化粧をする」。

しかし、これからは投手にサインがよく見えるようするため、爪にマニキュアなどを塗る捕手はプロ野球から消えるに違いない。米大リーグ事務局が6日、捕手から投手にサインを送る電子機器「ピッチコム(PitchCom)」のレギュラーシーズンでの使用を許可すると発表したからだ。

ピッチコムは捕手が左手首に取り付けるパッドと、投手用と野手用のイヤホンがセットになっている。捕手が球種やコースを選択してボタンを押すと、機器がこれを暗号化して「外角に抜ける速球」といった音声で投手に伝える。野手も最大3人まで同じ内容を聞くことができ、守備位置の決定に役立つ。よく「センターライン」と呼ばれる二塁手、遊撃手、中堅手がイヤホンを着ける可能性が高い。

大リーグ事務局は昨年、マイナーリーグ・シングルAで同機器をテスト導入したが、今年はメジャーリーグのスプリングキャンプでもテストしている状態だ。大リーグ事務局は、この電子機器が「サイン盗み」の防止はもちろん、試合時間の短縮にも役立つと見ている。投手がマウンドの上で投げる準備を終える前にもサインを受け取ることができるからだ。ニューヨークタイムズは、「現在は大リーグ30チームのうち15チームだけがこの機器を使っているが、シーズンが終わるまでは全ての球団が使うことになるだろう」と予想した。


黃奎引 kini@donga.com