Go to contents

さらなる財政支援を喜ばない学校、硬直した教育交付金制度を見直すべきだ

さらなる財政支援を喜ばない学校、硬直した教育交付金制度を見直すべきだ

Posted May. 25, 2022 09:12,   

Updated May. 25, 2022 09:12

한국어

全国の小中高校が、急に増えた予算の執行計画を立てるのに頭を悩ませている。今年17市道教育庁に割り当てられた教育交付金は65兆ウォンだが、超過税収が増え、11兆ウォンが追加されたのだ。昨年使い残した予算まで含めると、今年の交付金は昨年より21兆ウォン増の81兆ウォンで過去最大規模となる。国の財政難に瀕しているのに、教育庁だけが余った予選の使途に頭を悩ませている。

教育庁は昨年も、補正予算として交付金が6兆ウォン増額されると、頑丈な学校施設をリモデリングし、ビームプロジェクターのような備品を次々と買い入れた。必要だからではなく、予算を使い果たすためだった。それでも余ったお金を持て余して、児童生徒たちにタブレットPCを無償で支給したり現金30万ウォンをばら撒いた教育庁もある。今年は補正予算が2倍に増えたうえ、新教育監選出と市道議会の承認日程を勘案すれば、予算執行期間は3ヵ月に過ぎず、プレッシャーが大きい。教師らは、「金の使い道を探して起案するため、いざ授業準備の時間が足りない」とし、増えた予算が嬉しくないという。補正予算を組むたびに、交付金を自動的に割り当てるやり方を変える必要がある。

根本的には、補正予算でなくても予算の無駄使いを煽る交付金制度にメスを入れなければならない。幼稚園と小中等教育にのみ使える教育交付金は、予算需要とは関係なく、経済規模によって増加するように設計されている。今年の児童生徒数は532万人で、10年前より20%減少したが、1人当たりの交付金は1528万ウォンで2.5倍に増えた。1人当たりの国内総生産(GDP)比小中高生1人当たりの教育費の支出割合は、経済協力開発機構(OECD)36加盟国のうち1位、大学は33位だ。残る教育交付金を大学教育支援に使おうという提案が出てくる理由だ。

秋慶鎬(チュ・ギョン)ホ副総理兼企画財政部長官も、最近、国会で「韓国は小中等教育にOECDの平均より多くの財政支援がなされ、高等教育に対する支援は不十分だ」として、交付金制度の改善の必要性を認めた経緯がある。少子化現象で学齢人口は減るのに対し、第4次産業革命と高齢化で高等人材と生涯教育の需要は増えている。限られた予算を変化した教育需要に合わせて、効率的に執行できるよう、50年経った交付金制度を再設計する時になった。