ラファエル・ナダル(36=スペイン、世界ランキング5位)が4時間12分の死闘の末、世界1位のノバク・ジョコビッチ(35=セルビア)を破り、全仏オープンベスト準決勝に進出した。「クレーコートの皇帝」と呼ばれるナダルは、全仏オープンで110度目の勝利(3敗)を収めた。
ナダルは1日午前、フランスの首都パリのスタッド・ローラン・ギャロスで終わった全仏オープン(賞金総額4360万ユーロ=約582億ウォン)の男子シングルス準々決勝でジョコビッチを3-1(6-2、4-6、6-2、7-6<7-4>)で下した。現地時間で5月31日午後9時に始まった試合は、日付が変わって1日午前1時過ぎに終わった。BBCは、この試合内容を伝える記事で「深夜のスリラー(late-nightthriller)」の見出しを付けた。
ナダルは、「自分には魔法のような夜だ。今夜のためにまだ現役でプレーしている」と話した。ナダルはフェリックス・オジェ・アリアシム(22=カナダ、9位)との4回戦でも4時間21分にわたってフルセット接戦を繰り広げた。
ナダルは昨年の準決勝でジョコビッチに敗れた雪辱も果たした。ナダルは昨年、全仏オープンで大会5連覇に挑戦したが、ジョコビッチを越えることができず、決勝に進めなかった。「赤土の王」と呼ばれるナダルが全仏オープンで敗れた3試合のうち2試合の相手がジョコビッチだった。ナダルは今回の勝利でジョコビッチとの対決成績を29勝30敗にした。
四大大会の男子シングルス最多優勝記録(21回)を保持するナダルとの記録タイを狙ったジョコビッチ(優勝20回)はサーブエースで5-3とリードしたが、失策が53でナダルより10個も多かった。ジョコビッチは、「ナダルがなぜ偉大なチャンピオンなのかを見せてくれた。彼は今日、レベルの違う試合をした」と話した。
全仏オープンで14度目の優勝と四大大会通算22度目の優勝に挑戦するナダルの準決勝戦の相手はアレクサンダー・ズベレフ(25=ドイツ、3位)だ。ズベレフは準々決勝で「第2のナダル」と評価されるカルロス・アルカラス(19=スペイン、6位)を3-1(6-4、6-4、4-6、7-6<9-7>)で下し、2年連続でベスト4入りを果たした。
キム・ジョンフン記者 hun@donga.com