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世界銀行、50年ぶりの世界的なスタグフレーションを警告

世界銀行、50年ぶりの世界的なスタグフレーションを警告

Posted June. 09, 2022 09:11,   

Updated June. 09, 2022 09:11

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世界銀行は7日(現地時間)、今年の世界経済の成長率の予測値を大幅に下方修正し、1970年代に経験した「スタグフレーション」(景気低迷の中での物価上昇)に50年ぶりに再び見舞われる可能性を警告した。ロシアのウクライナ侵攻や新型コロナウイルス感染症の大流行にともなうサプライチェーンの不安定、各国の通貨緊縮政策、中国の強力な封鎖政策を、世界経済を押さえつける複合的悪材料と名指しした。

今年第1四半期(1~3月)は韓国経済も0.6%増に止まった。4月に発表された成長率の速報値(0.7%)より低くなった。

世銀は同日、今年の世界経済成長率の予測値を1月の4.1%から2.9%へと1.2ポイント下げた。昨年の世界経済成長率(5.7%)の半分の水準に過ぎない。世銀は、来年と2024年も世界経済はそれぞれ3%成長に止まると見通した。世銀は、「世界的な投資弱化などで、今後10年間、低成長が続くだろう」とし、発展途上国と新興国の打撃が特に大きいと予測した。

地域別では、今年、先進国は2.6%、新興国および発展途上国は3.4%成長する見通しだ。いずれも1月の予測値に比べて1.2ポイントずつ低くなった。米国の成長率予測値は、1月の3.7%から2.5%に下方修正し、中国も5.1%から4.3%に下方修正した。西側の制裁に直面したロシアは、1月の予測より11.3ポイント低いマイナス8.9%の成長が予想されると明らかにした。

デイビッド・マルパス世銀総裁は同日の記者会見で、「平均以上のインフレと平均以下の成長傾向が、数年間続く可能性が高い。スタグフレーションのリスクが相当ある」として、多くの国は景気低迷を避けにくいと明らかにした。

特にマルバス総裁は、最悪の結果が現実化すれば、今後2年間の経済成長率は「ゼロ(0)に近いだろう」と話した。2021~2024年の世界経済の成長速度は2.7%鈍化するとし、第2次オイルショックが起きた1976~1979年の景気減速速度の2倍を越える水準だと診断した。これを打開するために、各国政府に貿易障壁をなくし、製品の生産を増やすことを勧告した。

8日、韓国銀行によると、韓国の第1四半期の実質国内総生産(GDP)は前期比0.6%増に止まり、韓国も景気低迷の局面に入ったのではないかという懸念が高まっている。四半期別の成長率は、昨年第4四半期(10~12月)は1.3%まで上昇したが、今年は民間消費と投資が大きく萎縮し、再び0%台に落ちた。


兪載東 jarrett@donga.com · 朴民優 minwoo@donga.com