文在寅(ムン・ジェイン)前政権の脱原発政策を擁護した当時与党だった「共に民主党」の議員らが、文大統領の退任直前、欧州の高水準放射性廃棄物処分施設を視察していたことが明らかになり、議論を呼んでいる。
24日、国会事務局によると、同党の洪翼杓(ホン・イクピョ)議員は、李在汀(イ・ジェジョン)、李将燮(イ・ジャンソプ)議員や当時野党だった「国民の力」のキム・ヨンシク議員と共に、4月2日から9日までオーストリアとフランスを訪れた。彼らは訪問後に国会に提出した報告書「使用済み核燃料再処理および放射性廃棄物処分の先進事例調査」に、「気候変動危機の解決に向けた脱炭素の実践において原子力の役割の重要さを再確認した」と強調した。洪氏は、グロッシー国際原子力機関(IAEA)事務局長に会って、「核エネルギーの持続的な利用が炭素排出を減らすうえで有用な手段であるということに共感する」と話した。フランス放射性廃棄物管理機関(ANDRA)の地下研究施設を訪れ、「原子力の開発と発展、活用に関心がある」とも述べた。出張費用は6122万ウォンだった。
これに対して政界では、「文政権の間、脱原発を主張してきた『共に民主党」議員の過去の行動と訪問団の活動は矛盾する」という批判が出ている。洪氏は2019年3月、党首席報道担当だった時、「文政権の脱原発を通じたエネルギー転換は逆行できない時代の使命」と述べた。李将燮氏は、「原発は経済性がない」と述べ、李在汀氏は「(脱原発の速度は)恥ずかしい水準」と主張した。洪議員室関係者は、洪氏の発言について、「話している中で外交的次元で共感すると言った」とし、「今原発を稼動している状況で放射性廃棄物施設が必要なので視察したのであって、脱原発問題と何の関係もない」と説明した。
朴訓祥 tigermask@donga.com