韓国地図を広げエこれ見よがしに作戦会議をした北朝鮮、韓米作戦計画の修正を急げ
Posted June. 25, 2022 09:12,
Updated June. 25, 2022 09:12
韓国地図を広げエこれ見よがしに作戦会議をした北朝鮮、韓米作戦計画の修正を急げ.
June. 25, 2022 09:12.
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北朝鮮が最近、労働党中央軍事委員会拡大会議で、「戦争抑止力をさらに強化するための重大問題」を審議、承認した。前方部隊の作戦任務を追加し、作戦計画を修正した。北朝鮮メディアは、これを伝え、軍首脳部が韓国の東海岸とみられる地図を掲示して会議する写真を公開した。3日間行われた同会議は、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が開き、「党中央の戦略的見解と決心」を表明した。北朝鮮が作戦計画を修正したことを異例にも伝え、韓国の地図が掲示された会議場を公開したのは、「韓国をターゲットに作戦計画を調整した」という露骨なメッセージだ。モザイク処理されてはいるものの、地図には慶尚北道浦項(キョンサンプクト・ポハン)まで含まれている。この作戦計画の修正は、4月に北朝鮮が発射実験した新型戦術誘導兵器の実戦配備と関連しているとみられる。北朝鮮が、「戦術核の運用の効果性のため」として性能向上をアピールした短距離ミサイルだ。韓国を狙った戦術核の脅威が実際の戦力化の段階に入ったのだ。北朝鮮のこのような動きは、韓半島内の軍事・安全保障の地形を根本的に変えるという点で、深刻な脅威だ。戦術核を前面に出して、これまでの多くの通常兵器で韓国に押された劣勢構図を覆すという狙いがある。戦術核の連鎖実験になるとみられる7回目の核実験も準備が完了しており、強行は時間の問題だ。北朝鮮が議決したという「戦争抑止力をさらに強化するための重大問題」が、7回目の核実験の承認という見方もある。北朝鮮の戦術核開発および配備が、新冷戦構図に便乗してなされることも問題だ。米国は今月末にスペインで開かれるNATO(北大西洋条約機構)首脳会議に韓国を含めアジア国家の首脳を招待し、反ロシア、反中国戦線の拡大を模索している。中国とロシアは、ブリックス(BRICS・ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国)連帯で対抗する構えだ。国際社会の陣営争いで制裁議論が無力化した隙に乗じて、北朝鮮は今年だけで19回もミサイルを発射し、武力挑発に明け暮れている。韓米両国は、北朝鮮の核・ミサイル脅威に対応するために既存の「作戦計画5015」に代わる新たな作戦計画を作成している。しかし、変化する脅威の分析から軍戦力の増加、構造改革まで網羅する作戦計画の修正は数年かかる作業だ。現在の北朝鮮の動きを見ると、今よりもスピードを出さなければならない。高位級拡大抑止戦略協議体も早期に再稼働する必要がある。急がなければ、高度化する北朝鮮の核の脅威を適切に防ぐことはできない。
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北朝鮮が最近、労働党中央軍事委員会拡大会議で、「戦争抑止力をさらに強化するための重大問題」を審議、承認した。前方部隊の作戦任務を追加し、作戦計画を修正した。北朝鮮メディアは、これを伝え、軍首脳部が韓国の東海岸とみられる地図を掲示して会議する写真を公開した。3日間行われた同会議は、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が開き、「党中央の戦略的見解と決心」を表明した。
北朝鮮が作戦計画を修正したことを異例にも伝え、韓国の地図が掲示された会議場を公開したのは、「韓国をターゲットに作戦計画を調整した」という露骨なメッセージだ。モザイク処理されてはいるものの、地図には慶尚北道浦項(キョンサンプクト・ポハン)まで含まれている。この作戦計画の修正は、4月に北朝鮮が発射実験した新型戦術誘導兵器の実戦配備と関連しているとみられる。北朝鮮が、「戦術核の運用の効果性のため」として性能向上をアピールした短距離ミサイルだ。韓国を狙った戦術核の脅威が実際の戦力化の段階に入ったのだ。
北朝鮮のこのような動きは、韓半島内の軍事・安全保障の地形を根本的に変えるという点で、深刻な脅威だ。戦術核を前面に出して、これまでの多くの通常兵器で韓国に押された劣勢構図を覆すという狙いがある。戦術核の連鎖実験になるとみられる7回目の核実験も準備が完了しており、強行は時間の問題だ。北朝鮮が議決したという「戦争抑止力をさらに強化するための重大問題」が、7回目の核実験の承認という見方もある。
北朝鮮の戦術核開発および配備が、新冷戦構図に便乗してなされることも問題だ。米国は今月末にスペインで開かれるNATO(北大西洋条約機構)首脳会議に韓国を含めアジア国家の首脳を招待し、反ロシア、反中国戦線の拡大を模索している。中国とロシアは、ブリックス(BRICS・ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国)連帯で対抗する構えだ。国際社会の陣営争いで制裁議論が無力化した隙に乗じて、北朝鮮は今年だけで19回もミサイルを発射し、武力挑発に明け暮れている。
韓米両国は、北朝鮮の核・ミサイル脅威に対応するために既存の「作戦計画5015」に代わる新たな作戦計画を作成している。しかし、変化する脅威の分析から軍戦力の増加、構造改革まで網羅する作戦計画の修正は数年かかる作業だ。現在の北朝鮮の動きを見ると、今よりもスピードを出さなければならない。高位級拡大抑止戦略協議体も早期に再稼働する必要がある。急がなければ、高度化する北朝鮮の核の脅威を適切に防ぐことはできない。
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