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独仏、ロシアの天然ガス永久停止に備えたシナリオを準備

独仏、ロシアの天然ガス永久停止に備えたシナリオを準備

Posted July. 12, 2022 09:08,   

Updated July. 12, 2022 09:08

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ドイツとフランスが、ロシアの天然ガス供給停止に対する準備に乗り出した。ロシアは11~21日、メンテナンスを理由にドイツを通じて欧州主要国に天然ガスを運ぶパイプライン「ノルドストリーム1」の稼動を止めた。しかし、欧州は、ロシアが西側諸国の制裁への報復として天然ガスの供給を完全に停止する可能性を排除していない。このため、病院に優先に供給するなど様々な案を講じている。

英紙ガーディアンによると、ドイツのハーベック経済相は10日、ラジオ番組のインタビューで、「常に最悪の状況を予想して努力しなければならない」とし、ロシアからガスが供給されない可能性に備える必要があると明らかにした。

 

このため、ドイツはロシア産ガスの供給が停止された場合、家庭よりも病院や救急サービスを最優先の用途に規定する指針を設けた。大型寄宿舎への市民の受け入れ、プールの閉鎖、街灯や信号灯を消灯することなども議論している。ドイツ不動産業者ヴォノヴィアは、ガス節約のために賃貸住宅の夜間の暖房温度を17度以下に制限し始めた。

フランスのルメール経済・財務相は同日、「ロシアのガス供給の全面停止は、現実的に発生し得る」と強調した。このような可能性を無視するのは完全に無責任なことであり、これに備えなければならないと強調した。

フランスは、家庭や企業のエネルギー節約、ガス備蓄量の拡大、代替エネルギーの開発、新規原子炉の建設など様々な案を講じている。企業別のエネルギー供給量を差別化したり、エネルギー脆弱階層である低所得層へのエネルギー支援を拡大したりすることも検討している。

 

ノルドストリーム1のガス管のタービンを修理したものの制裁を理由にタービンをドイツに返却しなかったカナダが9日、返却を決めた。ロシアは、ガス供給停止の理由をタービンの修理ができていないためだとした。ロシアが21日以降、ガスを再び供給する可能性もある。


洪禎秀 hong@donga.com