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ケンタウロスが2週間前に韓国流入、インドからの入国者を追加確認

ケンタウロスが2週間前に韓国流入、インドからの入国者を追加確認

Posted July. 22, 2022 09:31,   

Updated July. 22, 2022 09:31

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韓国国内で、新型コロナウイルス感染症「オミクロン株」の細部系統である「BA.2.75」(別名「ケンタウロス」)の追加感染者が確認された。14日、国内初のBA.2.75の感染者が確認されたのに続き、2番目の感染者となる。

●すでに2週間前に韓国に流入したケンタウロス

疾病管理庁は21日、新型コロナに感染した忠清北道(チュンチョンブクド)居住の30代の外国人A氏の検体を精密分析した結果、BA.2.75の感染が確認されたと発表した。5日、インドから仁川(インチョン)空港に入国したA氏は、海外入国者の防疫基準に基づいて、7日、遺伝子増幅(PCR)検査を受けた結果、感染が確認された。以後、A氏は7日間の在宅治療を受け、現在は隔離が解除された状態だ。防疫当局の関係者は、「A氏と国内初のBA.2.75の感染者との間の疫学的関連性はないと見ている」と話した。

防疫当局が把握したA氏の接触者は現在まで4人で、追加の感染者はまだいない。ただ、A氏は陽性判定を受ける前に会社に出勤したことがあり、接触者がさらに出る可能性がある。検査前に、A氏は特に症状がなかったという。

A氏は、国内初のBA.2.75の感染者より4日前に陽性判定を受けたが、変異株の感染確認は6日間が遅れた。検体処理のやり方が違っていたからだ。最初の感染者の場合、仁川市の保健環境研究院が「BA.2.75の感染が疑われる」と異例に迅速に疾病庁に検体を送ったのに対し、A氏の場合は、陽性判定から変異株の感染確認まで2週間がかかった。疾病庁の関係者は、「地方自治体で感染者の検体を確保して疾病庁に送るまで7日間がかかり、検体を精密分析するのにまた7日間がかかった」とし、「他の国々も、通常2週間以上の時間が必要だ」と話した。

しかし、変異株の感染確認が遅れると、地域社会への追加伝播のリスクが高まるため、確認テンポを上げなければならないという指摘が出ている。高麗(コリョ)大学九老(クロ)病院感染内科の金宇柱(キム・ウジュ)教授は、「少なくともBA.2.75が初めて発見されたインドから入国する人々を対象に、より迅速に変異株の感染有無を確認しなければならない」と述べた。

●感染者の増加に「救急救命室の大乱」が懸念

21日0時基準で国内の新型コロナの新規感染者は7万1170人で、3日連続で7万人台と集計された。特に同日0時基準で入院中の新型コロナウイルス感染症の重症者は107人で、6月11日(101人)以来40日ぶりに初めて3桁となった。

在宅治療の患者が再び急増しているが、彼らが緊急状況の時に行ける病床が不足しているという指摘が出ている。心停止や重症外傷などの状況にも空き病床がなく、適時に治療を受けられない「救急救命室の大乱」を懸念する声が高まっている。

保健福祉部によると、20日基準で全国の救急救命室405ヵ所で新型コロナの感染者を診療できる隔離病床は1623床ある。これは、新型コロナの疑い症状を見せる患者がPCR検査結果を待っている間、応急手当を受けられるコホートスペースを含めた数値だ。

救急医療現場では、この程度の病床数では、今回の新型コロナの再流行を無事に乗り切ることは難しいと見ている。21日0時基準の在宅治療者は30万3069人で、現場の救急病床にはまだ余裕がある。しかし、政府の予測どおり、今回の流行のピークで1日に30万人が新たに感染すれば、在宅治療者は100万人をはるかに超えるものと見られる。

状況がこうであるにもかかわらず、福祉部は新型コロナの救急患者に対して「隔離治療」の原則を固守している。亜洲(アジュ)大学病院のチョン・ギョンウォン圏域外傷センター長は、「すでに現場では、新型コロナ患者の移送遅れが始まっている」とし、「救急大乱を避けるためには、一般病床でも救急患者を診療できるよう指針を改正しなければならない」と述べた。


キム・ソヨン記者 チョ・ゴンヒ記者 ksy@donga.com