新型コロナウイルス感染症のワクチン接種を3回目まで終えた50代が、「オミクロン株」の細部系統である「BA.2.75」(別名「ケンタウロス」)に感染した。免疫を回避する性向が強いケンタウロスの特徴が現れたという分析が出ている。
中央防疫対策本部は22日、19日に新型コロナの陽性判定を受けた仁川(インチョン)に住む50代の人が、韓国国内での3番目のケンタウロス感染者と確認されたと発表した。この感染者は現在、軽症の症状だけが見られ、在宅治療を受けている。
今回の感染と既存の2件のケンタウロス感染との間の関連性は確認されなかった。国内で少なくとも3件の伝播が、異なる地域でそれぞれ行われていたことになる。ケンタウロスは、「ステルスオミクロン」と呼ばれたBA.2よりスパイク遺伝子の変異が8個多く、ワクチン接種と自然感染などでできた免疫抗体を回避する性質が強い。中央事故収拾本部の孫映萊(ソン・ヨンレ)社会戦略班長は、「今後、ケンタウロスのシェアが上がり続ける可能性があるが、現在までは広範囲での増加傾向を見せていない」と話した。
国内での新型コロナの再流行の状況はさらに悪化している。22日0時基準の新型コロナの1日の死者は31人で、前日より14人増えた。同日の死者数は5月28日(36人)以来55日ぶりに最も多かった。重症者も130人で、2日連続で100人台と集計された。新規感染者数は6万8309人で、今週に入って4日連続で7万人前後を記録している
特に17歳以下の小児青少年を中心に再感染が増えている。疾病管理庁によると、国内で9日までに再感染した人は7万7092人だが、このうち17歳以下が10人中3人を超える33.2%(2万5569人)と集計された。
政府は同日、夏の再流行に備えた追加対策を発表した。まず、上半期(1〜6月)のオミクロン流行当時に混乱が激しかった火葬場と葬儀施設を増やすことにした。稼動が可能な全国火葬炉は現在310基だが、メンテナンスと増設を通じて325基まで増やす計画だ。新型コロナの専門病院などに、652人の安置スペースを追加設置することにした。
柳根亨 noel@donga.com