「見よ、あの海を!」/限りなくうねるその胸の、/その上に浮かぶ船を!/見よ! 風を孕み/緑や青が弾けるあの白い航海を!」
管弦楽と合唱が一つに調和をなす英国作曲家レイフ・ヴォーン・ウィリアムズの大曲「海の交響曲」が、韓国で初演される。国立合唱団が8月12日、ソウル芸術の殿堂コンサートホールで公演する「2022サマーコーラルフェスティバルI-海の交響曲」。国立合唱団の尹義重(ユン・ウィジュン)団長兼芸術監督(写真)が指揮棒を持ち、クリムオーケストラと光明(クァンミョン)市立合唱団、始興(シフン)市立合唱団、坡州(パジュ)市立合唱団が共演し、計170人もの合唱団と大編成オーケストラが海のように広大なハーモニーを繰り広げる。米国合唱音楽専門のソプラノであるチェルシー・ヘルムと、バス兼指揮者として活動しているマルケス・ラフがソロを担当する。
海の交響曲は、英国の近代音楽を代表するヴォーン・ウィリアムズが1910年に発表した曲で、彼の初の交響曲となる。米国の詩人ホイットマンの詩集「草の葉」から抜粋して歌詞に使った。近代管弦楽と合唱の効果を総動員した雄大なサウンドが、始まりから観客を圧倒する作品に挙げられる。オーケストラではない合唱団が交響曲を企画して演奏することは、韓国内だけでなく海外でも珍しいケースに挙げられる。
尹監督は、「海の交響曲に使われたホイットマンの詩は、人間が荒々しい海と戦いながら運命に挑戦し、彷徨と死を克服する内容を盛り込んでいる。感染症と経済不況、気候変動問題など様々な危機に直面している今日の人類に、重要なメッセージを与える作品だ」と話した。
8月30日には芸術の殿堂コンサートホールで、2022サマーコーラルフェスティバルシリーズの第2編「最後の雪だるま」が公演される。オペラ「1945」で知られた作曲家チェ・ウジョンが、チェ・スンホの詩的寓話集「雪だるまの自殺事件」を合唱曲にまとめた。俳優のキム・ヒウォンがナレーターとして出演する。
両公演はそれぞれ1万〜3万ウォン。お問い合わせは02-587-8111、1544-1555まで。
ユ・ユンジョン記者 gustav@donga.com