エンターテインメント業界で、アドアのミン・ヒジン代表（４３）は「ミダスの手」と呼ばれる。ＳＭエンターテインメントの公開採用出身で、入社から１５年ぶりに登記取締役となって話題になった彼女は、少女時代やＳＨＩＮｅｅ、ｆ（ｘ）、ＥＸＯなどのアイドルグループに実験的なコンセプトを取り入れて成功させた。２０１９年、ハイブの最高ブランド経営者（ＣＢＯ）に転職した氏は、ハイブ傘下のニューレーベル･アドアを立ち上げた。アドアの代表として初めて披露した５人組の多国籍ガールズグループ「ニュージーンズ」は１日のデビュー直後から人気を集め、「ミン・ヒジン印のガールズグループ」の成功を示している。ニュージーンズのメンバーは、ハニ、ダニエル、ヘイン、へリン、ミンジで、ハニはベトナムとオーストラリアの二重国籍者、ダニエルは韓国とオーストラリアの二重国籍者だ。
ニュージーンズに注がれる注目は、アルバム販売枚数で表われている。９日、ＨＡＮＴＥＯチャートによると、デビューアルバム「Ｎｅｗ Ｊｅａｎｓ」は発売当日の８日、２６万２８１５枚を販売した。過去のガールズグループのデビューアルバムの発売初日の販売枚数の中で最高値となる。タイトル曲「アテンション」と「ハイプボーイ」「クッキー」は７日、音楽ストリーミングプラットフォームスポーティファイの韓国「週間トップソング」チャートでそれぞれ１位と３位、７位につけた。
ニュージーンズの人気の秘訣としては、従来のガールズグループでは見られなかった新鮮なコンセプトが挙げられる。ＪＹＰのＩＴＺＹやＳＭのエスパ、ハイブのルセラフィムなど第４世代のガールズグループは、進取的で堂々とした「ガールクラッシュ」のコンセプトを強調する。これに対してニュージーンズは、ロングヘアや薄い化粧、スポーティな衣装など、清涼で健康な１０代のイメージが目立つ。
大衆音楽評論家のキム・ドホン氏は、「初めてニュージーンズを見た時、『ユニークだ』という感じが強かった。最近流行しているエレクトロポップではなく、１９９０年代のＲ＆Ｂ風の曲を出しており、挑戦と堂々とした雰囲気を盛り込んだ他のガールズグループの歌の歌詞とは違って、１０代少女の初々しい恋の物語を扱ったのが大衆に新鮮に近づいた」と話した。
人気ほど議論もある。ミン代表がこれに先立って、自分のソーシャルネットワークサービス（ＳＮＳ）に１０代少女の露出が含まれた映画シーンを載せてきたという点で、「ロリータ」コンセプトを１４〜１８歳の少女たちで構成されたニュージーンズに取り入れたのではないかという意見が一部から提起されたのだ。ニュージーンズのアルバム構成品のうち、メンバーの写真を盛り込んだカードの一部がロリータコンセプトを連想させるという意見も出て、議論に火をつけた。
金哉希 jetti@donga.com
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