「40年前、半導体工場を建てるために最初の鍬入れをした器興(キフン)事業所で新しい挑戦を始める」
三星(サムスン)電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長(写真)は、復権後初の現場経営の行動として、19日午後、京畿道龍仁(キョンギド・ヨンイン)の三星電子器興キャンパスで開かれた半導体研究開発(R&D)団地の起工式を訪れ、次世代半導体の技術開発に向けた中長期的ビジョンを明らかにした。これに先立って、15日「光復節(クァンボクチョル=日本植民地からの独立記念日)特別赦免」で復権されてから、4日ぶりの初の公式的経営行動となる。李副会長はこの席で「次世代だけでなく、次世代の次の製品に対する果敢なR&D投資がなかったら、今日の三星半導体は存在できなかっただろう」とし、「技術重視、先行投資の伝統を受け継いでいこう。世の中にない技術で未来を作ろう」と役職員に呼びかけた。
1983年に起工された器興キャンパスは、三星電子の初の半導体事業所だ。三星電子は同日、器興キャンパスのR&D団地に、2028年までに計20兆ウォンを投資し、メモリーやシステム半導体、ファウンドリなど半導体全事業分野の先端技術の前進基地を造成すると発表した。三星電子の関係者は、「三星の半導体産業が胎動したここで、新しい未来を始めるという意味を込めたものだ」と話した。
李副会長が器興キャンパスを初の経営復帰の現場に選んだ背景には、半導体が韓国をはじめとする主要国の重要な経済安保事案に浮上し、企業はもちろん国家間の技術投資をめぐる競争がさらに激しくなる状況を反映したものと分析される。同日の起工式が終わった後、李副会長は京畿道華城(ファソン)キャンパスに移動し、2年ぶりに役職員との懇談会にも参加した。今回の復権で公式的な経営復帰が可能になっただけに、これまで先送りしてきた社内疎通と組織整備にも積極的に乗り出すという意志と解釈される。
郭道英 now@donga.com