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李在鎔・三星副会長とビル・ゲイツ氏、人類難題への取り組みに意気投合

李在鎔・三星副会長とビル・ゲイツ氏、人類難題への取り組みに意気投合

Posted August. 26, 2022 08:56,   

Updated August. 26, 2022 08:56

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三星(サムスン)電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長とビル&メリンダ・ゲイツ財団(ゲイツ財団)のビル・ゲイツ理事長が、開発途上国のトイレ問題を解決するため、水なしで使えるトイレを開発した。水と下水処理施設が不足している開発途上国で、毎年36万人以上の子どもが腸チフスや下痢などで死亡する悲劇を防ごうという趣旨からだ。

三星電子は25日、三星総合技術院でゲイツ財団と協力してきたRT(リインベンテッドトイレット・再発明トイレ)プロジェクトの終了式を開いたと明らかにした。RTプロジェクトとは、ゲイツ財団が開発途上国を支援するために2011年から推進している新概念の衛生トイレ普及プロジェクトだ。固体は脱水や乾燥、燃焼を通じて灰にして処理し、液体はバイオ浄化(微生物を利用して分解)方法で処理する方法だ。同日の終了式には、三星総合技術院の秦敎英(チン・ギョヨン)院長とRTプロジェクトの参加役職員、ゲイツ財団のDoulaye Kone副ディレクターなどが参加した。

李副会長は、ゲイツ氏が訪韓中だった16日、彼に会ってRTの開発結果を共有し、グローバル社会貢献をめぐり意見を交わした。ゲイツ理事長はこの席で、李副会長にゲイツ財団のビジョンと現在推進している社会貢献活動の現状について説明後、RTプロジェクトで見せた三星の献身的な努力に感謝の意を伝えたという。李副会長は、三星の技術で人類難題の解決に貢献するという意思を明らかにしたと、三星側は説明した。

ゲイツ財団は、技術的困難で家庭用RTの開発に困難を来たしてきたが、2018年、三星に支援を要請した。プロジェクトが進められる間、李副会長はゲイツ氏との電子メールや電話、テレビ会議などを通じて進行経過を直接確認したという。この過程で、ゲイツ財団が三星電子に課題の遂行費用数千万ドルを支援するという意思を明らかにしたが、李副会長がこれを丁重に断ったことも分かった。

財界の関係者は、「李副会長が、三星の技術を活用して地球的難題の解決のために支援しようという意向を明らかにし、三星が2019年からプロジェクトに参加した」とし、「李副会長が三星総合技術院に技術開発のためのタスクフォースの立ち上げを指示し、最近は技術開発に成功してゲイツ財団に技術移転を進めている」と話した。

三星は、設計と部品およびモジュール技術の開発、量産化に向けたプロトタイプの開発に着手してから3年で、熱処理およびバイオ技術を活用した処理水のリサイクル率100%を達成した。三星がRTの開発に成功し、下水施設が不足している国など数十億人の生活の質が改善されるものと見られる。

財界の内外からは、三星が単純に製造サービス業から抜け出し、人類発展のためのグローバル社会貢献活動に本格的に飛び込んだシグナルだという分析も出ている。三星の技術でRTの開発に成功し、「革新技術」の先取りを強調してきた李副会長の技術重視の経営が続くだろうという観測も出ている。李副会長はゲイツ氏との面談を皮切りに、グローバルネットワークの再建に乗り出すものとみられる。


宋忠炫 balgun@donga.com