尹大統領の発言巡る応酬で与野党代表との会談実現せず

尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領の海外歴訪で起こった尹大統領の「発言」を巡る応酬の影響で、大統領室が推進していた与野党執行部との会談が事実上中止となった。

大統領室関係者は２８日、東亜（トンア）日報の取材に対し、「野党『共に民主党』の院内代表が確認されていない内容にもって国際社会で尹大統領を恥ずかしめ、朴振（パク・ジン）外交部長官に対する解任提案を出すなど、最大野党が力を振りかざしている」とし、「今の状況では、尹大統領と与野党執行部間の会談は容易ではない」と述べた。相手に対する最低限の信頼や尊重を示してこそ対話が可能だが、現在のところそのようには見られないということだ。

大統領室は当初、尹大統領の海外歴訪直後、民主党の李在明（イ・ジェミョン）代表ら与野党の執行部を龍山（ヨンサン）庁舎に招待して会談を推進しようとした。李氏が尹大統領に会談を提案したことに対する「逆提案」の性格で、尹大統領が与野党執行部に歴訪の成果を報告し、国益のための超党派の協力を要請することが狙いだった。しかし、民主党が今回の歴訪を「外交惨事」と呼ぶなど与野党の対立が激化し、このような構想を断念せざるを得なくなった。


洪壽英 gaea@donga.com