9月の貿易収支が5兆ウォン以上の赤字を記録し、貿易赤字が6ヵ月連続続いた。6ヵ月連続の赤字を記録したのは、1997年に国際通貨基金(IMF)から救済金融を受けた通貨危機以来25年ぶりのことだ。今年の年間貿易赤字の規模は500億ドルに迫り、史上最大になるという分析も出ている。韓国経済の成長エンジンである貿易が揺らぎ、景気低迷への懸念が高まっている。
2日、産業通商資源部(産資部)によると、9月の輸出額は574億6000万ドル(約83兆ウォン)で、昨年同期より2.8%伸び、輸入は612億3000万ドルで18.6%伸びた。輸入が輸出より大幅に伸び、貿易収支は37億7000万ドルの赤字を記録した。
特に、韓国貿易を支えてきた半導体の輸出が、2ヵ月連続減少した。外貨稼ぎの柱だった対中国輸出は、4カ月の連続の赤字の末、先月黒字に転じたが、昨年同月比輸出の減少傾向は4ヶ月連続続いた。半導体と中国の衝撃で、全体輸出の伸び率は一桁に落ち込んだ。一方、ウクライナ戦争によって石油や石炭、ガスの3大エネルギのー輸入額は、前年比81.2%急増した。貿易赤字が持続すれば、外国とやり取りした商品やサービス取引の総体的結果である経常収支も赤字に転じる恐れがあるという懸念が出ている。
今後の予測も明るくない。韓国経済研究院は、2日発表した「2022年の貿易収支の予測および示唆点」と題した報告書で、今年の貿易赤字は史上最大の480億ドルに達すると分析した。韓国経済研究院のチュ・グァンホ経済政策室長は、「海外資源の開発活性化など、サプライチェーンの安定と海外留保企業資産の国内戻しの誘導、主要国との通貨スワップの拡大などの為替相場の安定のための政策的努力が必要だ」と話した。
世宗市=キム・ヒョンミン記者 kalssam35@donga.com